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理由で解く 臨床医学各論

Q1166 神経疾患

出典:あマ指 第18回(2010) 問題76
問題
デュジェンヌ型筋ジストロフィー症について正しいのはどれか。
選択肢
1 性染色体劣性遺伝形式である。
2 生下時から筋緊張の異常低下がある。
3 遠位筋から萎縮が始まる。
4 血清生化学検査ではCK 値が低下する。
解答
正解1(性染色体劣性遺伝形式である。)
解説
✓ 1. 正しい
性染色体劣性遺伝形式である。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは性染色体(X染色体)連鎖劣性遺伝形式である。 Xp21に位置するジストロフィン遺伝子の変異により、骨格筋の構造たんぱく質であるジストロフィンが欠損し、筋線維の壊死・変性が進行する。男児にのみ発症し、女性は保因者となるが通常は発症しない。
✗ 2. 誤り
生下時から筋緊張の異常低下がある。
生下時には明らかな筋力低下は認められず、通常は正常に見える。 3歳頃までに歩行障害(歩行開始の遅れ・転びやすさ)で気づかれることが多く、登攀性起立や動揺性歩行が出現して初めて疾患が疑われる。
✗ 3. 誤り
遠位筋から萎縮が始まる。
筋萎縮は近位筋(骨盤帯筋・肩帯筋)から始まり、遠位筋からではない。 骨盤帯筋群が最初に障害され、その後肩帯筋群に波及する。左右対称的に徐々に進行し、最終的には呼吸筋・心筋にも及ぶ。
✗ 4. 誤り
血清生化学検査ではCK 値が低下する。
筋線維の壊死・崩壊により細胞内のCKが血中に放出されるため、血清CK値は著明に上昇する(正常の10倍以上)。 CK高値は発症前(新生児期)から認められ、スクリーニング検査や早期診断の手がかりとなる。
ポイント
  • デュシェンヌ型はX連鎖劣性遺伝で男児に発症し、ジストロフィン遺伝子の変異が原因である
  • 生下時は正常に見え、3歳頃までに歩行障害で発症、12歳までに歩行不能、20代で呼吸不全・心不全に至る
  • 近位筋から萎縮が始まる点と血清CK値が著明上昇する点は頻出であり、遠位筋萎縮やCK低下という誤答に惑わされないこと
  • 重要用語: X連鎖劣性遺伝, ジストロフィン, 近位筋優位, 血清CK著明上昇 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 デュシェンヌ型の正しい特徴 誤答として出題されやすい内容
遺伝形式 X連鎖劣性遺伝(男児に発症) 常染色体遺伝・女性に多い
発症時期 3歳頃まで(歩行障害で発見) 生下時から筋緊張低下
萎縮部位 近位筋(骨盤帯・肩帯)から 遠位筋から萎縮
血清CK 著明上昇(10倍以上) 正常・低下
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題76|デュジェンヌ型筋ジストロフィー症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題76|デュジェンヌ型筋ジストロフィー症について正しいのはどれか。
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