学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ F. 認知症性疾患 / Q1148

理由で解く 臨床医学各論

Q1148 神経疾患

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題54
問題
症状の階段状悪化がよくみられるのはどれか。
選択肢
1 前頭側頭型認知症
2 レビー小体型認知症
3 血管性認知症
4 アルツハイマー型認知症
解答
正解3(血管性認知症)
解説
✗ 1. 誤り
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症(ピック病が代表)は前頭葉・側頭葉の萎縮により人格変化・行動異常が緩徐に進行する変性疾患である。 階段状悪化は特徴的ではなく、徐々に連続的に進行する。初期から病識が欠如し、反社会的行動がみられることもある。
✗ 2. 誤り
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は認知機能の変動(日内変動、日差変動で良い時と悪い時がある)が特徴であるが、階段状悪化ではない。 幻視(具体的な人物や動物の幻視)、パーキンソニズム(筋固縮、動作緩慢)、REM睡眠行動障害を三徴とする。
✓ 3. 正しい
血管性認知症
血管性認知症(脳血管型認知症、多発脳梗塞型認知症)では症状の階段状悪化がよくみられる。 脳梗塞や脳出血を繰り返すたびに認知機能が段階的に低下し、発作と発作の間は症状が安定する。高血圧、糖尿病、高脂血症の既往が危険因子となる。
✗ 4. 誤り
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は緩徐かつ持続的(徐々に連続的)に進行するのが特徴であり、階段状悪化ではない。 記憶障害、失見当識が徐々に進行し、全経過は6〜15年(平均9年)である。
ポイント
  • 血管性認知症の特徴は階段状悪化、まだら認知症(一部の機能は保たれる)、感情失禁、錐体路徴候である。
  • アルツハイマー型認知症の進行パターンは緩徐・連続的であり、階段状ではない。
  • レビー小体型認知症の変動は日内変動・日差変動であり、階段状悪化とは異なる概念である。
  • 重要用語: 血管性認知症, 階段状悪化, 脳血管障害の反復, まだら認知症 を正確に理解しておくこと。
比較表
認知症の型 進行パターン 特徴的症状
血管性認知症 階段状悪化 まだら認知症、感情失禁、錐体路徴候
アルツハイマー型 緩徐・連続的 記憶障害、失見当識、全般性低下
レビー小体型 変動性(日内変動) 幻視、パーキンソニズム、REM睡眠行動障害
前頭側頭型 緩徐・連続的 人格変化、脱抑制、反社会的行動
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題54|症状の階段状悪化がよくみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題54|症状の階段状悪化がよくみられるのはどれか。
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