学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ F. 認知症性疾患 / Q1143

理由で解く 臨床医学各論

Q1143 神経疾患

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題87
問題
神経疾患とその診断に有用な検査との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アルツハイマー病 ― 筋電図検査
2 ギラン・バレー症候群 ― 髄液検査
3 筋萎縮性側素硬化症 ― 頭部CT検査
4 脊髄空洞症 ― 神経生検硬化症
解答
正解2(ギラン・バレー症候群 - 髄液検査)
解説
✗ 1. 誤り
アルツハイマー病 ― 筋電図検査
アルツハイマー病には頭部CT/MRIで脳萎縮(とくに側頭葉内側面・海馬の萎縮)の評価が有用であり、筋電図検査は不要である。筋電図は末梢神経障害や筋疾患の診断に用いる検査で、中枢性変性疾患であるアルツハイマー病には適さない。
✓ 2. 正しい
ギラン・バレー症候群 ― 髄液検査
ギラン・バレー症候群の診断には髄液検査が有用であり、蛋白細胞解離(髄液蛋白の上昇・細胞数は正常)が特徴的所見である。発症後1週間以降に陽性となることが多く、初期には正常であることもある。また、末梢神経伝導検査で脱髄所見(伝導速度低下、伝導ブロック、F波潜時延長)も診断に有用である。先行感染の病歴聴取も重要な診断の手がかりとなる。
✗ 3. 誤り
筋萎縮性側素硬化症 ― 頭部CT検査
筋萎縮性側索硬化症(ALS)には筋電図で脱神経所見(線維束攣縮、高振幅長持続時間電位)の評価が有用であり、頭部CT検査ではない。ALSは上位・下位運動ニューロンの変性疾患で、頭部CTでは異常所見に乏しい。
✗ 4. 誤り
脊髄空洞症 ― 神経生検硬化症
脊髄空洞症には脊髄MRIで空洞(脊髄中心部のT1低信号・T2高信号域)の描出が必須であり、神経生検ではない。MRIにより空洞の存在、範囲、程度を正確に診断できる。
ポイント
  • 各神経疾患に適した検査法の選択が重要:画像検査(CT/MRI)、電気生理学的検査(筋電図、神経伝導検査)、髄液検査
  • ギラン・バレー症候群の蛋白細胞解離は特徴的所見だが、発症初期には陰性のこともある
  • 脊髄MRIはT1/T2強調画像の両方で空洞を評価する
  • 重要用語: 髄液検査, 蛋白細胞解離, 筋電図, MRI を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 有用な検査 特徴的所見
アルツハイマー病 頭部CT/MRI びまん性脳萎縮、海馬萎縮
ギラン・バレー症候群 髄液検査 蛋白細胞解離
ALS 筋電図 脱神経所見、線維束攣縮
脊髄空洞症 脊髄MRI 脊髄中心部の空洞形成
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題87|神経疾患とその診断に有用な検査との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題87|神経疾患とその診断に有用な検査との組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手