学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1128

理由で解く 臨床医学各論

Q1128 神経疾患

出典:あマ指 第34回(2026) 問題61
問題
パーキンソン病で病変が起こる部位はどれか。
選択肢
1 中脳黒質
2 海馬
3 視床下部
4
解答
正解1(中脳黒質)
解説
✓ 1. 正しい
中脳黒質
パーキンソン病の病変部位は中脳黒質である。中脳黒質のドパミン産生神経細胞が変性・脱落し、線条体(被殻・尾状核)へのドパミン供給が減少することで発症する。病理学的にはレビー小体(α-シヌクレインの凝集体)の出現が特徴的である。ドパミンの減少により、安静時振戦・筋固縮・無動(寡動)・姿勢反射障害の4大症状が出現する。
✗ 2. 誤り
海馬
海馬はパーキンソン病の主病変部位ではない。海馬は側頭葉内側に位置し、記憶(特にエピソード記憶)の形成・固定に不可欠な構造である。アルツハイマー型認知症では海馬を含む側頭葉内側の萎縮が最も早期に出現し、近時記憶障害として臨床的に現れる。
✗ 3. 誤り
視床下部
視床下部はパーキンソン病の主病変部位ではない。視床下部は間脳の一部であり、自律神経系の最高中枢として体温調節・摂食行動・飲水行動・睡眠覚醒リズムの制御に関与する。また、下垂体との連携を介して内分泌機能の調節にも関わり、尿崩症や視床下部性肥満などの疾患に関連する。
✗ 4. 誤り
橋はパーキンソン病の主病変部位ではない。橋は脳幹の一部で、三叉神経核・外転神経核・顔面神経核などの脳神経核が存在する。橋の病変が関与する疾患としては、橋出血(閉じ込め症候群)や、多系統萎縮症(MSA-C、旧オリーブ橋小脳萎縮症)などがある。
ポイント
  • パーキンソン病の病変部位は中脳黒質であり、ドパミン産生神経の変性・脱落が本態
  • 4大症状:安静時振戦、筋固縮(鉛管様・歯車様)、無動(寡動)、姿勢反射障害
  • 病理所見はレビー小体(α-シヌクレイン凝集体)。治療にはL-DOPA製剤を使用
  • 重要用語: 中脳黒質, ドパミン, レビー小体, L-DOPA を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 病変部位 主症状
パーキンソン病 中脳黒質 安静時振戦・筋固縮・無動・姿勢反射障害
アルツハイマー型認知症 海馬・大脳皮質 記銘力障害・見当識障害
ハンチントン舞踏病 尾状核 舞踏様不随意運動・認知症
ウィルソン病 レンズ核(被殻) 不随意運動・肝障害
解説画像
あマ指 第34回(2026) 問題61|パーキンソン病で病変が起こる部位はどれか。 解説図
あマ指 第34回(2026) 問題61|パーキンソン病で病変が起こる部位はどれか。
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