学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1127

理由で解く 臨床医学各論

Q1127 神経疾患

出典:あマ指 第33回(2025) 問題62
問題
パーキンソン病の症状はどれか。
選択肢
1 体幹失調
2 前屈姿勢
3 動揺性歩行
4 アテトーゼ
解答
正解2(前屈姿勢)
解説
✗ 1. 誤り
体幹失調
体幹失調は小脳障害(特に小脳虫部の障害)でみられる症状であり、立位や歩行時の体幹の動揺・不安定性を呈する。脊髄小脳変性症や小脳腫瘍などでみられ、パーキンソン病の特徴的症状ではない。パーキンソン病では体幹の筋固縮はあるが、失調はみられない。
✓ 2. 正しい
前屈姿勢
前屈姿勢(前傾前屈姿勢)はパーキンソン病の特徴的症状である。体幹・四肢の筋固縮により全身の筋緊張が亢進し、頭部を前方に突き出し、体幹を前屈させた姿勢をとる。肘関節や膝関節も軽度屈曲位となる。この姿勢異常は重心が前方に移動するため、歩行時の突進現象(加速歩行)の原因ともなる。進行性核上性麻痺ではパーキンソン病と異なり体幹の伸展傾向(直立姿勢)がみられる。
✗ 3. 誤り
動揺性歩行
動揺性歩行は小脳障害でみられるワイドベース歩行であり、両足を広げて不安定な歩行を呈する。パーキンソン病では動揺性歩行ではなく小刻み歩行(歩幅が狭く足を引きずるように歩く)が特徴的である。また、進行性筋ジストロフィーではアヒル歩行(動揺性歩行)がみられる。
✗ 4. 誤り
アテトーゼ
アテトーゼは四肢遠位部を中心としたゆっくりとしたねじるような不随意運動であり、大脳基底核の障害(脳性小児麻痺、ウィルソン病など)でみられる。パーキンソン病の不随意運動は安静時振戦であり、アテトーゼとは動きの性質が全く異なる。
ポイント
  • パーキンソン病の前屈姿勢は筋固縮による体幹・四肢の屈曲傾向によるもの
  • 進行性核上性麻痺では逆に体幹伸展傾向(直立姿勢)がみられ、鑑別に重要
  • 体幹失調・動揺性歩行は小脳障害、アテトーゼは基底核障害の不随意運動
  • 重要用語: 前屈姿勢, 小刻み歩行, 体幹失調, 動揺性歩行, アテトーゼ を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 病変部位 代表疾患
前屈姿勢・小刻み歩行 大脳基底核(黒質) パーキンソン病
体幹失調・動揺性歩行 小脳(虫部) 脊髄小脳変性症
アテトーゼ 大脳基底核 脳性麻痺、ウィルソン病
舞踏運動 線条体(尾状核) ハンチントン舞踏病
解説画像
あマ指 第33回(2025) 問題62|パーキンソン病の症状はどれか。 解説図
あマ指 第33回(2025) 問題62|パーキンソン病の症状はどれか。
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