学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1124

理由で解く 臨床医学各論

Q1124 神経疾患

出典:鍼灸 第27回(2019) 問題55
問題
脳血管性パーキンソニズムの特徴について正しいのはどれか。
選択肢
1 手指振戦
2 前傾前屈姿勢
3 歯車様筋強剛
4 歩行障害
解答
正解4(歩行障害)
解説
✗ 1. 誤り
手指振戦
手指の安静時振戦はパーキンソン病のもっとも特徴的な初発症状であるが、脳血管性パーキンソニズムでは上肢の振戦は目立たないことが多い。脳血管性パーキンソニズムは下半身優位の症状を呈する点がパーキンソン病との大きな違いである。
✗ 2. 誤り
前傾前屈姿勢
前傾前屈姿勢はパーキンソン病の特徴的な姿勢異常であり、体幹の筋固縮によるものである。脳血管性パーキンソニズムでは典型的な前傾前屈姿勢はみられにくく、むしろ直立姿勢の傾向がみられることがある。
✗ 3. 誤り
歯車様筋強剛
歯車様筋強剛はパーキンソン病に特徴的な固縮の型であるが、脳血管性パーキンソニズムでは上肢の歯車様筋強剛は目立たない。脳血管性パーキンソニズムでは下半身の筋緊張異常が優位である。
✓ 4. 正しい
歩行障害
脳血管性パーキンソニズムは脳血管障害(多発性ラクナ梗塞など)により基底核領域が障害されて生じるパーキンソン症候群であり、歩行障害(特に下半身の症状)が最も特徴的である。小刻み歩行やすくみ足がみられるが、パーキンソン病と異なり上肢の安静時振戦・歯車様筋強剛・前傾前屈姿勢は目立たない。L-ドーパへの反応が乏しい点もパーキンソン病との鑑別ポイントである。
ポイント
  • 脳血管性パーキンソニズムは下半身優位の症状(歩行障害)が特徴
  • パーキンソン病との違い:上肢振戦や歯車様筋強剛が目立たず、L-ドーパへの反応が乏しい
  • 多発性ラクナ梗塞が原因となることが多く、高血圧・糖尿病が危険因子
  • 重要用語: 脳血管性パーキンソニズム, 歩行障害, 下半身優位, L-ドーパ抵抗性 を正確に理解しておくこと。
比較表
特徴 パーキンソン病 脳血管性パーキンソニズム
手指振戦 顕著(安静時振戦) 目立たない
前傾前屈姿勢 特徴的 典型的ではない
歯車様筋強剛 顕著 目立たない
歩行障害 小刻み歩行、突進現象 最も特徴的(下半身優位)
L-ドーパへの反応 良好 乏しい
解説画像
鍼灸 第27回(2019) 問題55|脳血管性パーキンソニズムの特徴について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第27回(2019) 問題55|脳血管性パーキンソニズムの特徴について正しいのはどれか。
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