学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1113

理由で解く 臨床医学各論

Q1113 神経疾患

出典:あマ指 第8回(2000) 問題76
問題
振戦を主訴とする疾患はどれか。
選択肢
1 進行性球麻痺
2 脳梗塞
3 パーキンソン病
4 ギラン・バレー症候群
解答
正解3(パーキンソン病)
解説
✗ 1. 誤り
進行性球麻痺
進行性球麻痺は延髄の運動ニューロン(舌咽神経核・迷走神経核・舌下神経核)の障害により、嚥下障害・構音障害・舌の萎縮が主症状となる。振戦は主訴とはならない。筋萎縮性側索硬化症の一病型としてみられることが多い。
✗ 2. 誤り
脳梗塞
脳梗塞は血管閉塞による脳組織の壊死であり、片麻痺・失語・感覚障害・同名半盲などの局所神経症候が主症状である。振戦が主訴となることは通常ない。ただし、視床や基底核の梗塞では稀に振戦がみられることがある。
✓ 3. 正しい
パーキンソン病
パーキンソン病は中脳黒質緻密層のドパミン神経細胞の変性による錐体外路疾患で、安静時振戦がもっとも特徴的な初発症状の一つである。4〜6Hzの規則的なふるえが安静時に出現し、随意運動により減弱・消失する。「丸薬を丸めるような」振戦として描写され、初発年齢は50〜60歳がもっとも多い。一側の手指のふるえから始まり、やがて両側に進行する。治療はL-ドーパなどの薬物療法が主体である。
✗ 4. 誤り
ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群は末梢神経の脱髄による急性の四肢対称性弛緩性麻痺が主症状である。下肢から上行性に麻痺が進行し、重症例では呼吸筋麻痺をきたすことがある。振戦は主訴とはならない。
ポイント
  • パーキンソン病の安静時振戦は初発症状としてもっとも多い
  • 安静時振戦は随意運動で減弱し、これが本態性振戦(姿勢時振戦)との鑑別ポイント
  • 進行性球麻痺は嚥下障害・構音障害、ギラン・バレー症候群は上行性弛緩性麻痺が主症状
  • 重要用語: パーキンソン病, 安静時振戦, 進行性球麻痺, ギラン・バレー症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主訴・主症状 障害部位
パーキンソン病 安静時振戦、無動、筋固縮 中脳黒質(錐体外路)
進行性球麻痺 嚥下障害、構音障害、舌萎縮 延髄の運動ニューロン
脳梗塞 片麻痺、失語、感覚障害 脳血管支配領域
ギラン・バレー症候群 上行性弛緩性麻痺 末梢神経(脱髄)
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題76|振戦を主訴とする疾患はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題76|振戦を主訴とする疾患はどれか。
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