学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ C. 脳・脊髄腫瘍 / Q1099

理由で解く 臨床医学各論

Q1099 神経疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題85
問題
脳腫瘍の5年生存率で最も予後が悪いのはどれか。
選択肢
1 神経膠芽腫
2 髄膜腫
3 下垂体腺腫
4 神経鞘腫
解答
正解1(神経膠芽腫)
解説
✓ 1. 正しい
神経膠芽腫
神経膠芽腫(グリオブラストーマ)は最も悪性度の高い脳腫瘍であり、WHOグレードIVに分類される。5年生存率は約10%と極めて低く、脳実質に浸潤性に増殖するため外科的全摘が困難である。放射線療法・化学療法(テモゾロミド)を併用しても予後不良であり、中高年に好発する。
✗ 2. 誤り
髄膜腫
髄膜腫はクモ膜表層細胞から発生する良性腫瘍が大部分を占め、外科的切除により予後良好である。5年生存率は90%以上であり、成人女性に好発する。緩徐に発育し、全摘できれば再発率は低い。ただし一部に悪性髄膜腫も存在するため、病理学的評価が重要である。
✗ 3. 誤り
下垂体腺腫
下垂体腺腫は下垂体前葉細胞由来の良性腫瘍であり、経蝶形骨洞手術や薬物療法(プロラクチノーマにはドパミンアゴニスト)で予後良好である。プロラクチノーマでは無月経・乳汁分泌、GH産生腫瘍では先端巨大症、ACTH産生腫瘍ではクッシング症候群を呈し、視交叉圧迫により両耳側半盲をきたす。
✗ 4. 誤り
神経鞘腫
神経鞘腫はシュワン細胞由来の良性腫瘍であり、外科的切除で予後良好である。聴神経鞘腫が最多で一側性難聴を初発症状とし、前庭神経から発生する。全摘出により根治可能なことが多く、5年生存率は90%以上である。
ポイント
  • 神経膠芽腫はWHOグレードIVの最悪性脳腫瘍であり、5年生存率は約10%と極めて予後不良である
  • 髄膜腫・下垂体腺腫・神経鞘腫はいずれも良性腫瘍で、適切な治療により90%以上の5年生存率が期待できる
  • 脳腫瘍の良悪性の判定と予後の理解は治療方針の決定に直結する重要事項である
  • 下垂体腺腫の分類(機能性・非機能性)とホルモン産生の種類を整理しておくことが重要である
  • 重要用語: 神経膠芽腫, WHOグレードIV, 5年生存率, 良性脳腫瘍 を正確に理解しておくこと。
比較表
脳腫瘍 良悪性 WHOグレード 5年生存率 治療
神経膠芽腫 悪性 IV 約10% 手術+放射線+化学療法
髄膜腫 良性(大部分) I 90%以上 外科的切除
下垂体腺腫 良性 I 90%以上 手術・薬物療法
神経鞘腫 良性 I 90%以上 外科的切除
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題85|脳腫瘍の5年生存率で最も予後が悪いのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題85|脳腫瘍の5年生存率で最も予後が悪いのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手