学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ B. 感染性疾患 / Q1090

理由で解く 臨床医学各論

Q1090 神経疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題90
問題
髄膜刺激症状はどれか。
選択肢
1 項部硬直
2 足クローヌス
3 バビンスキー徴候
4 ロンベルグ徴候
解答
正解1(項部硬直)
解説
✓ 1. 正しい
項部硬直
項部硬直は髄膜刺激症状の代表的所見である。髄膜の炎症(髄膜炎・くも膜下出血など)により頸部の筋が反射的に硬直し、他動的な頸部前屈に強い抵抗がみられる。項部硬直はケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候とともに髄膜刺激三徴と呼ばれ、髄膜炎の身体所見として極めて重要である。
✗ 2. 誤り
足クローヌス
足クローヌスは上位運動ニューロン障害(錐体路障害)により腱反射が亢進した状態でみられる所見である。足関節を急速に背屈させると反復性の不随意的底背屈が出現し、錐体路障害の程度を反映する。髄膜刺激症状とは病態が全く異なり、脳卒中や脊髄損傷などの錐体路障害で出現する。
✗ 3. 誤り
バビンスキー徴候
バビンスキー徴候は足底外側を刺激した際に母趾が背屈し他の趾が扇状に開く錐体路障害の病的反射である。正常成人では足底反射は底屈方向であるが、錐体路障害があると背屈方向に変化する。髄膜刺激症状ではなく、上位運動ニューロン障害の指標である。
✗ 4. 誤り
ロンベルグ徴候
ロンベルグ徴候は閉眼立位で著明な動揺を示す所見であり、深部感覚(後索)障害の検査として用いられる。開眼時は視覚で代償できるが、閉眼により代償が失われ動揺が増大する。脊髄後索障害や末梢神経障害でみられ、髄膜刺激症状とは無関係である。
ポイント
  • 髄膜刺激症状には項部硬直、ケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候の三徴がある
  • 項部硬直は髄膜炎やくも膜下出血で出現し、頸部前屈時の強い抵抗が特徴的である
  • 足クローヌスやバビンスキー徴候は錐体路障害、ロンベルグ徴候は後索障害の所見である
  • 神経学的所見を「髄膜刺激症状」「錐体路徴候」「深部感覚障害」に分類して整理することが重要である
  • 重要用語: 髄膜刺激症状, 項部硬直, ケルニッヒ徴候, ブルジンスキー徴候 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経学的所見 分類 臨床的意義
項部硬直 髄膜刺激症状 髄膜炎・くも膜下出血
ケルニッヒ徴候 髄膜刺激症状 股・膝関節屈曲位からの膝伸展制限
ブルジンスキー徴候 髄膜刺激症状 頸部前屈時の両下肢屈曲
バビンスキー徴候 錐体路徴候 上位運動ニューロン障害
足クローヌス 錐体路徴候 腱反射亢進(錐体路障害)
ロンベルグ徴候 深部感覚障害 後索障害・末梢神経障害
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題90|髄膜刺激症状はどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題90|髄膜刺激症状はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手