学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ A. 脳血管疾患 / Q1063

理由で解く 臨床医学各論

Q1063 神経疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題76
問題
アキレス腱反射の反射中枢はどの脊髄分節か。
選択肢
1 C3,4
2 C5,6
3 L2,3
4 S1,2
解答
正解4(S1, 2)
解説
✗ 1. 誤り
C3,4
C3, 4は頸髄3〜4番レベルであり、横隔膜神経(phrenic nerve)の起始部である。横隔膜の運動(呼吸運動)に関与するが、下肢の腱反射とは無関係である。この部位の障害では呼吸筋麻痺をきたす可能性がある。
✗ 2. 誤り
C5,6
C5, 6は頸髄5〜6番レベルであり、上腕二頭筋反射および腕橈骨筋反射の反射中枢である。上肢の深部腱反射に関与し、肘関節の屈曲反射を担う。頸椎症などでこのレベルが障害されると上腕二頭筋反射が減弱・消失する。
✗ 3. 誤り
L2,3
L2, 3(正確にはL2〜4)は腰髄2〜4番レベルであり、膝蓋腱反射(patellar tendon reflex, PTR)の反射中枢である。大腿神経を介して大腿四頭筋の伸張反射が生じる。腰椎椎間板ヘルニア(L3/4)などで障害されると膝蓋腱反射が減弱する。
✓ 4. 正しい
S1,2
アキレス腱反射(Achilles tendon reflex, ATR)の反射中枢はS1, 2(仙髄1〜2番)である。アキレス腱を叩打すると腓腹筋・ヒラメ筋が収縮し足関節が底屈する。求心性・遠心性ともに脛骨神経を介する単シナプス反射である。腰仙椎移行部の椎間板ヘルニア(L5/S1)や多発性末梢神経障害などで減弱・消失する。
ポイント
  • 主要な深部腱反射と脊髄分節の対応を正確に覚える
  • アキレス腱反射=S1, 2、膝蓋腱反射=L2〜4という基本を押さえる
  • 反射の減弱・消失は下位運動ニューロン障害、反射亢進は上位運動ニューロン(錐体路)障害を示唆する
  • 重要用語: アキレス腱反射, S1・S2, 脛骨神経, 膝蓋腱反射, 深部腱反射 を正確に理解しておくこと。
比較表
深部腱反射 反射中枢(脊髄分節) 筋肉 神経
上腕二頭筋反射 C5, 6 上腕二頭筋 筋皮神経
上腕三頭筋反射 C6, 7, 8 上腕三頭筋 橈骨神経
腕橈骨筋反射 C5, 6 腕橈骨筋 橈骨神経
膝蓋腱反射 L2, 3, 4 大腿四頭筋 大腿神経
アキレス腱反射 S1, 2 腓腹筋・ヒラメ筋 脛骨神経
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題76|アキレス腱反射の反射中枢はどの脊髄分節か。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題76|アキレス腱反射の反射中枢はどの脊髄分節か。
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