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理由で解く 臨床医学各論

Q1035 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題53
問題
悪性リンパ腫について正しいのはどれか。
選択肢
1 無痛性のリンパ節腫脹がみられる。
2 形質細胞が腫瘍化したものである。
3 我が国ではホジキン病が多い。
4 外科的切除が行われる。
解答
正解1(無痛性のリンパ節腫脹がみられる)
解説
✓ 1. 正しい
無痛性のリンパ節腫脹がみられる。
悪性リンパ腫では無痛性のリンパ節腫脹がみられるのが特徴的である。頸部リンパ節に初発することが多く、弾性硬で可動性のある腫脹として触知される。進行すると全身性に広がり、発熱・体重減少・盗汗(B症状)を伴うことがある。
✗ 2. 誤り
形質細胞が腫瘍化したものである。
形質細胞が腫瘍化したものは多発性骨髄腫であり、悪性リンパ腫ではない。悪性リンパ腫はリンパ球(BリンパまたはTリンパ球)が腫瘍化した疾患である。多発性骨髄腫ではM蛋白の産生やBence Jones蛋白の出現が特徴である。
✗ 3. 誤り
我が国ではホジキン病が多い。
日本では非ホジキンリンパ腫が約90%を占め、ホジキン病(ホジキンリンパ腫)は約10%と少ない。ホジキン病と非ホジキンリンパ腫の比率はほぼ1:10であり、欧米と比べてホジキン病の割合が低いのが日本の特徴である。
✗ 4. 誤り
外科的切除が行われる。
悪性リンパ腫の治療は抗癌薬による化学療法と放射線療法が中心であり、外科的切除は診断のためのリンパ節生検を除き、一般的には行われない。悪性リンパ腫は全身性の疾患であるため、局所療法単独では不十分である。
ポイント
  • 悪性リンパ腫の特徴:無痛性リンパ節腫脹、B症状(発熱、盗汗、体重減少)、LDH上昇である。
  • 日本では非ホジキンリンパ腫が約90%、ホジキン病が約10%であり、欧米とは疫学が異なる。
  • 形質細胞の腫瘍化は多発性骨髄腫であり、悪性リンパ腫(リンパ球の腫瘍化)と区別する。
  • 重要用語: 無痛性リンパ節腫脹、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病、多発性骨髄腫 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 悪性リンパ腫 多発性骨髄腫
腫瘍化する細胞 リンパ球(B/Tリンパ球) 形質細胞
主な症状 無痛性リンパ節腫脹、B症状 骨痛、病的骨折、腎障害
特徴的検査所見 LDH上昇、リンパ節生検で確定 M蛋白、Bence Jones蛋白、打ち抜き像
治療 化学療法+放射線療法 化学療法、造血幹細胞移植
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題53|悪性リンパ腫について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題53|悪性リンパ腫について正しいのはどれか。
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