学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ D. 血圧異常 / Q0970

理由で解く 臨床医学各論

Q0970 循環器疾患

出典:あマ指 第18回(2010) 問題86
問題
二次性高血圧の原因となる疾患はどれか。
選択肢
1 ギラン・バレー症候群
2 ダンピング症候群
3 上大静脈症候群
4 大動脈炎症候群
解答
正解4(大動脈炎症候群)
解説
✗ 1. 誤り
ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群は急性炎症性脱髄性多発神経炎(多発根神経炎)であり、四肢の弛緩性麻痺や深部腱反射消失を呈する疾患である。自律神経障害を伴うこともあるが、持続的な高血圧の原因とはならず、二次性高血圧の原因疾患には含まれない。
✗ 2. 誤り
ダンピング症候群
ダンピング症候群は胃切除後に食物が急速に小腸に流入することで生じる症状群であり、食後の腹部膨満感、嘔気、発汗、動悸などが出現する。高血圧とは無関係であり、むしろ食後に低血圧をきたすことがある。
✗ 3. 誤り
上大静脈症候群
上大静脈症候群は肺癌や縦隔腫瘍などにより上大静脈が圧迫・閉塞されることで、頭頸部のうっ血・浮腫、静脈怒張が生じる病態である。静脈圧の上昇による症状であり、動脈性の高血圧の原因とはならない。
✓ 4. 正しい
大動脈炎症候群
大動脈炎症候群(高安動脈炎)は大動脈やその主要分枝に炎症が生じ、血管の狭窄・閉塞をきたす疾患であり、二次性高血圧の原因となる。特に腎動脈の狭窄により腎血管性高血圧をきたす機序が重要である。レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が活性化され、血圧が上昇する。また大動脈の狭窄自体による血管性高血圧もみられる。
ポイント
  • 二次性高血圧の原因疾患:腎疾患(慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症)、内分泌疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫)、血管疾患(大動脈炎症候群、大動脈縮窄症)、薬剤性(ステロイドなど)。
  • 大動脈炎症候群は若年女性に好発し、腎動脈狭窄を介した腎血管性高血圧をきたす。
  • 高血圧の90〜95%は本態性高血圧であり、二次性高血圧は5〜10%である。原因が特定できるため根治の可能性がある。
  • 重要用語: 二次性高血圧、大動脈炎症候群、腎血管性高血圧、レニン-アンジオテンシン系、原発性アルドステロン症 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 原因疾患の例
腎疾患 慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症
内分泌疾患 原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫
血管病変 大動脈炎症候群、大動脈縮窄症
薬剤性 ステロイド など
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題86|二次性高血圧の原因となる疾患はどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題86|二次性高血圧の原因となる疾患はどれか。
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