学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0903

理由で解く 臨床医学各論

Q0903 循環器疾患

出典:あマ指 第18回(2010) 問題85
問題
僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。
選択肢
1 左房圧低下
2 心拍出量減少
3 拡張期血圧低下
4 左室肥大
解答
正解2(心拍出量減少)
解説
✗ 1. 誤り
左房圧低下
僧帽弁狭窄症では拡張期に僧帽弁口が狭窄し、左房から左室への血液流入が障害される。その結果、左房内に血液がうっ滞し左房圧は上昇する(低下ではない)。左房圧上昇は肺静脈圧・肺毛細血管圧の上昇をきたし、肺うっ血や肺水腫の原因となる。
✓ 2. 正しい
心拍出量減少
僧帽弁狭窄により左房から左室への血液流入が減少するため、左室の拡張末期容量が減少し、1回拍出量および心拍出量が減少する。正常の僧帽弁口面積は4〜5cm²であるが、1〜1.5cm²以下になると臨床症状が出現する。心拍出量減少により易疲労性や運動耐容能低下がみられる。
✗ 3. 誤り
拡張期血圧低下
拡張期血圧の低下は大動脈弁閉鎖不全症の特徴的所見であり、僧帽弁狭窄症の主徴ではない。僧帽弁狭窄症では血圧に特徴的な変化はみられない。大動脈弁閉鎖不全症では拡張期に大動脈から左室へ逆流するため拡張期血圧が低下し、脈圧が増大する。
✗ 4. 誤り
左室肥大
僧帽弁狭窄症では左室への血液流入が制限されるため、左室は容量負荷も圧負荷も受けず、左室肥大は生じにくい。むしろ左室は縮小傾向を示す。拡大するのは左房であり、さらに進行すると肺高血圧により右室肥大をきたす。
ポイント
  • 僧帽弁狭窄症では左房圧上昇(低下ではない)、心拍出量減少、左房拡大が特徴的である。
  • 左室への流入制限により左室は縮小傾向であり、左室肥大は生じない。
  • 拡張期血圧低下は大動脈弁閉鎖不全症の所見である。
  • 重要用語: 僧帽弁狭窄症, 左房圧上昇, 心拍出量減少, 左房拡大, 肺うっ血 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題85|僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題85|僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。
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