学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0904

理由で解く 臨床医学各論

Q0904 循環器疾患

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題67
問題
心臓弁膜症と聴診所見との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 僧帽弁閉鎖不全症 ― 頸動脈雑音
2 大動脈弁閉鎖不全 ― 拡張期雑音
3 僧帽弁狭窄症 ― 収縮期雑音
4 大動脈弁狭窄症 ― ランブル
解答
正解2(大動脈弁閉鎖不全 ― 拡張期雑音)
解説
✗ 1. 誤り
僧帽弁閉鎖不全症 ― 頸動脈雑音
僧帽弁閉鎖不全症では収縮期に僧帽弁が完全に閉鎖せず、左室から左房へ血液が逆流する。心尖部で全収縮期雑音が聴取され、頸動脈雑音ではない。収縮期のthrillを心尖部で触知することもある。頸動脈まで音が伝播するのは大動脈弁狭窄症である。
✓ 2. 正しい
大動脈弁閉鎖不全 ― 拡張期雑音
大動脈弁閉鎖不全症では拡張期に大動脈弁が完全に閉鎖せず、大動脈から左室へ血液が逆流する。拡張早期に高調ではっきりした逆流性拡張期雑音が胸骨右縁第2肋間を中心に聴取される。これが大動脈弁閉鎖不全症の特徴的聴診所見である。
✗ 3. 誤り
僧帽弁狭窄症 ― 収縮期雑音
僧帽弁狭窄症では拡張期に僧帽弁口が狭窄し、左房から左室への血液流入が障害される。拡張期ランブル(低調な拡張期雑音)が心尖部で聴取され、収縮期雑音ではない。I音が強く聴取され、II音後の僧帽弁開放音(opening snap)も特徴的である。
✗ 4. 誤り
大動脈弁狭窄症 ― ランブル
大動脈弁狭窄症では収縮期に左室から大動脈への血液駆出が障害される。低ピッチの荒い駆出性収縮期雑音が胸骨右縁第2肋間で聴取され、頸動脈まで音が伝播する。ランブルではない。ランブルは僧帽弁狭窄症で聴取される低調な拡張期雑音である。
ポイント
  • 大動脈弁閉鎖不全症では拡張期に逆流するため拡張期雑音が聴取される。
  • 僧帽弁閉鎖不全症では収縮期雑音、僧帽弁狭窄症では拡張期ランブル、大動脈弁狭窄症では収縮期駆出性雑音が聴取される。
  • 狭窄症では血流が通過する時期(僧帽弁は拡張期、大動脈弁は収縮期)に雑音が聴取される。
  • 閉鎖不全症では逆流が生じる時期(僧帽弁は収縮期、大動脈弁は拡張期)に雑音が聴取される。
  • 重要用語: 拡張期雑音, 収縮期雑音, 拡張期ランブル, 駆出性雑音 を正確に理解しておくこと。
比較表
弁膜症 聴診所見 聴取部位
僧帽弁狭窄症 拡張期ランブル 心尖部
僧帽弁閉鎖不全症 全収縮期雑音 心尖部
大動脈弁狭窄症 駆出性収縮期雑音 胸骨右縁第2肋間
大動脈弁閉鎖不全症 拡張期雑音 胸骨右縁第2肋間
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題67|心臓弁膜症と聴診所見との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題67|心臓弁膜症と聴診所見との組合せで正しいのはどれか。
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