学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ C. 動脈疾患 / Q0957

理由で解く 臨床医学各論

Q0957 循環器疾患

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題79
問題
動脈疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 解離性大動脈瘤 ― 体幹部激痛
2 閉塞性動脈硬化症 ― 虚血性潰瘍
3 レイノー病 ― 間欠性跛行
4 大動脈炎症候群 ― 橈骨動脈拍動減弱
解答
正解3(レイノー病 ― 間欠性跛行)
解説
✗ 1.
解離性大動脈瘤 ― 体幹部激痛
✗ 正しい。解離性大動脈瘤(大動脈解離)は大動脈壁の内膜に生じた亀裂から中膜内に血液が流入し、解離が進展する疾患である。突然の激烈な胸背部痛(体幹部激痛)が特徴的であり、解離の進展に伴い痛みが背部から下方へ移動することもある。この組合せは正しい。
✗ 2.
閉塞性動脈硬化症 ― 虚血性潰瘍
✗ 正しい。閉塞性動脈硬化症(ASO)は下肢動脈の粥状動脈硬化により慢性的な血流障害をきたす疾患である。進行すると安静時疼痛、さらには虚血性潰瘍や壊疽に至る。Fontaine分類でIV度に該当し、この組合せは正しい。
✓ 3. 誤り
レイノー病 ― 間欠性跛行
レイノー病は寒冷刺激やストレスにより手指の細動脈が攣縮し、蒼白→チアノーゼ→紅潮の三色変化を呈する疾患であり、間欠性跛行は主症状ではない。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症やバージャー病(閉塞性血栓血管炎)など、下肢の動脈閉塞性疾患に特徴的な症状である。
✗ 4.
大動脈炎症候群 ― 橈骨動脈拍動減弱
✗ 正しい。大動脈炎症候群(高安動脈炎)は大動脈弓部およびその分枝の炎症により血管の狭窄・閉塞をきたす疾患である。上肢への血流が障害されるため橈骨動脈の拍動が減弱し、「脈なし病」とも呼ばれる。この組合せは正しい。
ポイント
  • レイノー病の主症状は手指の三色変化(蒼白→チアノーゼ→紅潮)であり、間欠性跛行ではない。間欠性跛行は下肢動脈の閉塞性疾患(ASO、バージャー病)の症状である。
  • 動脈疾患の症状を正確に対応させて覚えること:大動脈解離=激烈な胸背部痛、ASO=間欠跛行・虚血性潰瘍、大動脈炎症候群=橈骨動脈拍動減弱。
  • 重要用語: レイノー病, 三色変化, 間欠性跛行, 閉塞性動脈硬化症, 大動脈炎症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
動脈疾患 主な症状 好発部位
大動脈解離 突然の激烈な胸背部痛 上行大動脈
閉塞性動脈硬化症 間欠跛行・虚血性潰瘍 下肢動脈
レイノー病 手指の三色変化 手指の細動脈
大動脈炎症候群 上肢の脈拍減弱 大動脈弓部
バージャー病 間欠跛行・阻血性潰瘍 四肢末梢動脈
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題79|動脈疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題79|動脈疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。
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