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理由で解く 臨床医学各論

Q0953 循環器疾患

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題57
問題
冠攣縮性狭心症について正しいのはどれか。
選択肢
1 夜間から早朝にかけての発症が多い。
2 血栓により冠動脈が狭窄して起こる。
3 運動負荷心電図でST低下がみられる。
4 ニトログリセリンの効果が乏しい。
解答
正解1(夜間から早朝にかけての発症が多い)
解説
✓ 1. 正しい
夜間から早朝にかけての発症が多い。
冠攣縮性狭心症は夜間から早朝にかけての発症が多い(安静時狭心症)。安静時、特に深夜から早朝にかけて冠動脈が攣縮(スパズム)を起こし、一過性に冠血流が途絶して胸痛が出現する。労作との関連は少なく、安静時に発症するのが特徴である。喫煙・飲酒・ストレス・過換気が誘因となる。
✗ 2. 誤り
血栓により冠動脈が狭窄して起こる。
冠攣縮性狭心症は血栓による狭窄ではなく、冠動脈の攣縮(スパズム)により起こる。冠動脈壁の平滑筋が一過性に異常収縮することで内腔が狭窄し、心筋虚血をきたす。血栓によるものは急性冠症候群(不安定狭心症・心筋梗塞)の機序である。
✗ 3. 誤り
運動負荷心電図でST低下がみられる。
冠攣縮性狭心症では運動負荷心電図でST低下がみられるのではなく、発作時の心電図でST上昇がみられる(異型狭心症)。安静時に発作が起こるため、運動負荷心電図では異常が検出されにくい。確定診断にはアセチルコリン負荷試験やエルゴノビン負荷試験が用いられる。
✗ 4. 誤り
ニトログリセリンの効果が乏しい。
冠攣縮性狭心症にはニトログリセリンが有効である。ニトログリセリンは冠動脈の平滑筋を弛緩させ、攣縮を解除する。舌下投与により速やかに胸痛が軽快する。予防にはカルシウム拮抗薬が第一選択である。
ポイント
  • 冠攣縮性狭心症は安静時(夜間〜早朝)に発症し、冠動脈の攣縮が原因
  • 発作時の心電図ではST上昇(異型狭心症)がみられ、運動負荷では検出困難
  • ニトログリセリンは有効(攣縮を解除)。予防にはカルシウム拮抗薬が第一選択
  • 重要用語: 冠攣縮, 安静時狭心症, ST上昇, カルシウム拮抗薬 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 冠攣縮性(異型)狭心症 労作性狭心症
発症状況 安静時(夜間〜早朝) 労作時
機序 冠動脈の攣縮 動脈硬化による狭窄
心電図 ST上昇 ST低下
治療薬 Ca拮抗薬、ニトログリセリン β遮断薬、ニトログリセリン
確定診断 アセチルコリン負荷試験 運動負荷心電図・冠動脈造影
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題57|冠攣縮性狭心症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題57|冠攣縮性狭心症について正しいのはどれか。
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