学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ B. 冠動脈疾患 / Q0949

理由で解く 臨床医学各論

Q0949 循環器疾患

出典:あマ指 第27回(2019) 問題67
問題
虚血性心疾患について正しいのはどれか。
選択肢
1 労作性狭心症は冠動脈攣縮で起こる。
2 不安定狭心症は心筋梗塞に移行しない。
3 心筋梗塞は致死的不整脈を起こす。
4 禁煙は治療としての効果は乏しい。
解答
正解3(心筋梗塞は致死的不整脈を起こす。)
解説
✗ 1. 誤り
労作性狭心症は冠動脈攣縮で起こる。
労作性狭心症は冠動脈の器質的狭窄(動脈硬化による血管内腔の狭小化)により、労作時に心筋酸素需要が増大した際に酸素供給が追いつかず発症する。冠動脈攣縮(スパズム)により起こるのは異型狭心症(冠攣縮性狭心症)であり、労作性狭心症とは機序が異なる。
✗ 2. 誤り
不安定狭心症は心筋梗塞に移行しない。
不安定狭心症は急性冠症候群に含まれる病態であり、心筋梗塞に移行するリスクが極めて高い。脂質性プラークの破裂と血栓形成が進行すれば冠動脈の完全閉塞に至り、心筋梗塞を発症する。「移行しない」は明らかな誤りである。
✓ 3. 正しい
心筋梗塞は致死的不整脈を起こす。
心筋梗塞では心筋壊死により致死的不整脈(心室細動、心室頻拍など)を合併することがあり、急性期の主な死因となる。発症後30〜40%の患者が心室細動により1時間以内に死亡しており、特に発症後数時間以内が最も危険な時期である。CCU(冠動脈疾患集中治療室)での不整脈モニタリングが不可欠である。
✗ 4. 誤り
禁煙は治療としての効果は乏しい。
喫煙は虚血性心疾患の重要な危険因子であり、血管内皮傷害・動脈硬化の促進・冠動脈攣縮の誘発など多面的に冠動脈疾患のリスクを高める。禁煙は心血管イベントのリスクを大幅に低下させる極めて有効な治療法・予防法であり、「効果は乏しい」は誤りである。
ポイント
  • 心筋梗塞急性期の致死的不整脈(心室細動)は最大の死因であり、発症後30〜40%が1時間以内に死亡する。早期のCCU入院と不整脈モニタリングが救命に直結する。
  • 労作性狭心症=器質的狭窄(動脈硬化)、異型狭心症=冠攣縮という機序の違いを明確に区別する。
  • 不安定狭心症は心筋梗塞への移行リスクが極めて高く、急性冠症候群として一連の病態と捉える。
  • 重要用語: 致死的不整脈, 心室細動, CCU, 不安定狭心症, 禁煙 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題67|虚血性心疾患について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題67|虚血性心疾患について正しいのはどれか。
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