学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ B. 冠動脈疾患 / Q0941

理由で解く 臨床医学各論

Q0941 循環器疾患

出典:あマ指 第9回(2001) 問題84
問題
虚血性心疾患の危険因子でないのはどれか。
選択肢
1 高脂血症
2 高血圧症
3 糖尿病
4 ビタミンB1 欠乏症
解答
正解4(ビタミンB1 欠乏症)
解説
✗ 1.
高脂血症
✗ 正しい。高脂血症(脂質異常症)は虚血性心疾患の主要な危険因子である。特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の高値は冠動脈のアテローム硬化を促進し、冠動脈狭窄の原因となる。HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低値も同様に危険因子となる。
✗ 2.
高血圧症
✗ 正しい。高血圧症は虚血性心疾患の主要な危険因子である。持続的な高血圧は動脈壁への負荷を増大させ、血管内皮の傷害・動脈硬化の進行を促進する。高血圧は全身の動脈硬化を進行させるだけでなく、心臓への負荷増大により心肥大をもたらす。
✗ 3.
糖尿病
✗ 正しい。糖尿病は虚血性心疾患の主要な危険因子である。高血糖状態が持続すると血管内皮が傷害され、動脈硬化が促進される。糖尿病患者は非糖尿病者と比較して虚血性心疾患の発症リスクが2〜4倍高い。また、糖尿病患者では無痛性心筋梗塞が起こりうる点にも注意が必要。
✓ 4. 誤り
ビタミンB1 欠乏症
ビタミンB1欠乏症は脚気(多発神経炎、心不全〈脚気心〉)やウェルニッケ脳症の原因となるが、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の危険因子ではない。脚気心は心筋のエネルギー代謝障害による心不全であり、冠動脈の動脈硬化とは機序が異なる。
ポイント
  • 虚血性心疾患の危険因子は動脈硬化を促進するものであり、高脂血症・高血圧・糖尿病・喫煙・肥満・高尿酸血症・加齢・ストレス・家族歴などが含まれる。
  • ビタミンB1欠乏は脚気心(心不全)の原因となるが、これは動脈硬化による虚血性心疾患とは全く別の病態である。
  • 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症予防には、危険因子の管理(脂質管理・血圧管理・血糖管理・禁煙・適正体重維持)が極めて重要である。
  • 重要用語: 虚血性心疾患, 危険因子, 高脂血症, 高血圧, 糖尿病, ビタミンB1欠乏症 を正確に理解しておくこと。
比較表
因子 虚血性心疾患との関連 機序
高脂血症 危険因子 LDL増加→アテローム硬化促進
高血圧症 危険因子 血管内皮傷害→動脈硬化進行
糖尿病 危険因子 高血糖→血管内皮傷害
ビタミンB1欠乏症 関連なし 脚気心(エネルギー代謝障害)
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題84|虚血性心疾患の危険因子でないのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題84|虚血性心疾患の危険因子でないのはどれか。
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