学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ B. 冠動脈疾患 / Q0936

理由で解く 臨床医学各論

Q0936 循環器疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題78
問題
狭心症について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 主に冠状動脈硬化による。
2 発作は安静時にも起こる。
3 ニトログリセリンが有効である。
4 発作は数時間続く。
解答
正解4(発作は数時間続く。)
解説
✗ 1.
主に冠状動脈硬化による。
✗ 正しい。この記述は正しい。狭心症の最も多い原因は冠状動脈の粥状動脈硬化であり、脂質を含む粥腫(アテローム)が内膜に蓄積し、血管内腔が狭窄して心筋への酸素供給が不足することで発症する。危険因子として加齢、高脂血症、高血圧、糖尿病、喫煙、肥満、高尿酸血症、ストレスなどがある。
✗ 2.
発作は安静時にも起こる。
✗ 正しい。この記述は正しい。狭心症には安静時にも発作が起こるタイプがある。冠動脈の95%以上の高度狭窄では安静時にも狭心痛が出現する(安静狭心症)。また、冠血管の攣縮による異型狭心症(冠攣縮性狭心症)では夜中から明け方にかけての安静時に胸痛が出現し、心電図ではST上昇を示す。
✗ 3.
ニトログリセリンが有効である。
✗ 正しい。この記述は正しい。ニトログリセリンは血管平滑筋を弛緩させて冠動脈を拡張し、また静脈系を拡張させることで心臓への前負荷を軽減する。狭心症発作時に舌下投与またはスプレー噴射することで速やかに症状を改善する有効な薬剤である。
✓ 4. 誤り
発作は数時間続く。
狭心症の発作は通常数分から15分程度で消失し、安静やニトログリセリン舌下で速やかに軽快する。発作が数時間も続くことはなく、1分以内に消失する痛みは別の疾患と考えてよい。数時間以上持続する胸痛は冠動脈の完全閉塞による心筋梗塞を強く疑うべきであり、狭心症の経過ではない。
ポイント
  • 狭心症発作の持続時間は「数分〜15分」が正常範囲であり、「数時間」持続する場合は心筋梗塞を疑う。この持続時間の違いは狭心症と心筋梗塞の鑑別で最重要ポイント。
  • 狭心症ではニトログリセリンが有効であるが、心筋梗塞ではニトログリセリンでは軽快しない点も鑑別に有用。
  • 狭心症の原因は冠動脈硬化だけでなく、冠攣縮(異型狭心症)もあることを忘れないこと。
  • 重要用語: 狭心症, 発作持続時間, ニトログリセリン, 冠動脈硬化, 心筋梗塞との鑑別 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題78|狭心症について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題78|狭心症について誤っている記述はどれか。
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