学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0379

理由で解く 臨床医学各論

Q0379 腎・泌尿器疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題79
問題
ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。
選択肢
1 蛋白尿
2 高蛋白血症
3 高脂血症
4 浮腫
解答
正解2(高蛋白血症)
解説
✗ 1.
蛋白尿
✗ 正しい。蛋白尿はネフローゼ症候群の診断基準の必須項目である。糸球体の透過性が亢進し、3.5g/日以上の大量の蛋白(主にアルブミン)が尿中に漏出する。この大量の蛋白漏出がネフローゼ症候群の一次的な病態であり、他のすべての症状はこれに続発する。
✓ 2. 誤り
高蛋白血症
ネフローゼ症候群では高蛋白血症ではなく低蛋白血症がみられる。大量の蛋白尿により血清総蛋白が6.0g/dL以下、アルブミンが3.0g/dL以下に低下する。これがネフローゼ症候群の中心的な病態であり、浮腫や高脂血症などの他の症状を引き起こす原因となる。
✗ 3.
高脂血症
✗ 正しい。高脂血症(高コレステロール血症)はネフローゼ症候群の特徴的所見である。低アルブミン血症に対する代償反応として肝臓でのリポ蛋白合成が亢進し、総コレステロールが250mg/dL以上となる。血清は乳白色を呈することもある。
✗ 4.
浮腫
✗ 正しい。浮腫はネフローゼ症候群の主徴である。低アルブミン血症により血漿膠質浸透圧が低下し、血管内から組織間隙へ水分が移行する。また腎でのナトリウム・水分の貯留も加わり、全身性の浮腫を呈する。重症例では胸水・腹水も伴う。
ポイント
  • ネフローゼ症候群の四大徴候は、大量の蛋白尿(3.5g/日以上)、低蛋白血症(低アルブミン血症)、高脂血症(高コレステロール血症250mg/dL以上)、浮腫である。
  • 病態の流れを理解する:糸球体透過性亢進→大量蛋白尿→低アルブミン血症→膠質浸透圧低下→浮腫、および肝でのリポ蛋白合成亢進→高脂血症。
  • 小児では微小変化型(80〜90%)が多く予後良好、成人では微小変化型約35%、膜性腎症約25%である。
  • 重要用語: ネフローゼ症候群、低蛋白血症、高度蛋白尿、高脂血症、浮腫 を正確に理解しておくこと。
比較表
ネフローゼ症候群の診断基準 基準値
蛋白尿 3.5g/日以上
血清総蛋白 6.0g/dL以下
血清アルブミン 3.0g/dL以下
総コレステロール 250mg/dL以上
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題79|ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題79|ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。
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