学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0901

理由で解く 臨床医学各論

Q0901 循環器疾患

出典:あマ指 第14回(2006) 問題85
問題
右心室肥大をきたすのはどれか。
選択肢
1 心内膜症
2 大動脈弁狭窄症
3 狭心症
4 肺性心
解答
正解4(肺性心)
解説
✗ 1. 誤り
心内膜症
心内膜症(感染性心内膜炎)は心内膜、特に弁膜に疣贅を形成し、細菌などが感染して弁の破壊や弁穿孔を起こす感染症である。弁破壊により心不全に進展するが、右心室肥大の主要原因ではない。心臓弁膜症や先天性心疾患など基礎疾患を有する症例に多い。
✗ 2. 誤り
大動脈弁狭窄症
大動脈弁狭窄症は左室から大動脈への駆出が障害され、左室に圧負荷がかかる疾患である。左室の求心性肥大(内腔側への肥厚)をきたすが、右心室肥大は生じない。左心系の疾患である。
✗ 3. 誤り
狭心症
狭心症は冠動脈の動脈硬化などにより血管内腔が狭窄し、心筋への酸素供給が不足して心筋虚血による胸痛が生じる虚血性心疾患である。主に左室心筋の虚血であり、右心室肥大の原因ではない。左心系の疾患である。
✓ 4. 正しい
肺性心
肺性心は肺疾患(慢性閉塞性肺疾患、肺線維症、肺血栓塞栓症など)による肺高血圧に続発して右心室に圧負荷がかかり、右心室肥大をきたす疾患である。肺血管抵抗の増大により肺動脈圧が上昇し、右室は圧負荷に対して肥大する。進行すると右心不全(浮腫、肝腫大、頸静脈怒張など)を合併する。
ポイント
  • 肺性心は肺疾患による肺高血圧に続発する右心室肥大・右心不全である。
  • 大動脈弁狭窄症は左室に圧負荷をかけ、左室肥大をきたす。
  • 狭心症は左室心筋の虚血性疾患であり、右心室肥大とは関連がない。
  • 感染性心内膜炎は弁膜の感染症であり、右心室肥大の主因ではない。
  • 重要用語: 肺性心, 肺高血圧, 右心室肥大, 右心不全, 圧負荷 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主な負荷部位 肥大の型
肺性心 右心室 右室肥大(圧負荷)
大動脈弁狭窄症 左心室 左室肥大(圧負荷・求心性)
大動脈弁閉鎖不全症 左心室 左室肥大(容量負荷・遠心性)
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題85|右心室肥大をきたすのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題85|右心室肥大をきたすのはどれか。
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