学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0890

理由で解く 臨床医学各論

Q0890 循環器疾患

出典:あマ指 第1回(1993) 問題92
問題
先天性疾患に属するのはどれか。
選択肢
1 解離性大動脈瘤
2 心房中隔欠損症
3 僧帽弁狭窄症
4 三尖弁閉鎖不全症
解答
正解2(心房中隔欠損症)
解説
✗ 1. 誤り
解離性大動脈瘤
解離性大動脈瘤は大動脈壁の中膜が内外2層に解離し、解離腔に血腫を形成した状態である。動脈硬化・高血圧・マルファン症候群などの大動脈壁の脆弱性を基盤として後天的に発症する疾患であり、先天性疾患ではない。
✓ 2. 正しい
心房中隔欠損症
心房中隔欠損症(ASD)は左右の心房を隔てる心房中隔に欠損孔が存在する先天性心疾患である。胎生期の心房中隔形成過程の異常により生じ、欠損孔を通じて左房から右房へ血液が流入する。心室中隔欠損症に次いで頻度が高く、成人の先天性心疾患の中では最も多くみられる。
✗ 3. 誤り
僧帽弁狭窄症
僧帽弁狭窄症は僧帽弁口が狭窄し、拡張期に左房から左室への血液流入が障害される状態である。原因はリウマチ熱(A群溶血性連鎖球菌感染後の自己免疫反応)による心内膜炎が最も多く、抗生物質の普及により今後は減少すると推定されている。後天性弁膜症である。
✗ 4. 誤り
三尖弁閉鎖不全症
三尖弁閉鎖不全症は収縮期に三尖弁が完全に閉鎖しないため、右室から右房へ血液が逆流する状態である。リウマチ性、感染性心内膜炎、肺高血圧などが原因となる後天性疾患であり、右房・右室の負荷や右心不全をきたす。このとき僧帽弁や大動脈弁にも異常を認める場合が多い。
ポイント
  • 代表的な先天性心疾患には心室中隔欠損症(最頻)と心房中隔欠損症があり、心房中隔欠損症は成人の先天性心疾患では最多である。
  • 僧帽弁狭窄症や三尖弁閉鎖不全症はリウマチ熱や感染性心内膜炎などの後天性要因による弁膜症である。
  • 解離性大動脈瘤は動脈硬化性変化を基盤とする後天性の血管疾患である。
  • 重要用語: 心房中隔欠損症, 先天性心疾患, リウマチ熱, 後天性弁膜症 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患名 先天性/後天性 主な原因・病態
心房中隔欠損症 先天性 心房中隔形成過程の異常
心室中隔欠損症 先天性 心室中隔形成過程の異常(最頻)
僧帽弁狭窄症 後天性 リウマチ熱後遺症が多い
三尖弁閉鎖不全症 後天性 リウマチ性・肺高血圧など
解離性大動脈瘤 後天性 動脈硬化・高血圧
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題92|先天性疾患に属するのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題92|先天性疾患に属するのはどれか。
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