学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0819

理由で解く 臨床医学各論

Q0819 整形外科疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題77
問題
脱臼の症状で誤っているのはどれか。
選択肢
1 発赤
2 疼痛
3 変形
4 ばね様固定
解答
正解1(発赤)
解説
✓ 1. 誤り
発赤
発赤は脱臼の特徴的症状ではない。発赤は炎症の五大徴候(発赤・腫脹・疼痛・熱感・機能障害)の一つであるが、脱臼では関節包や靱帯の損傷が主体であり、著明な発赤は通常認めない。腫脹や皮下出血は生じることがあるが、発赤は脱臼の診断的意義をもたない。
✗ 2.
疼痛
✗ 正しい。脱臼では関節周囲の軟部組織(関節包・靱帯・筋腱)の損傷により激しい疼痛が生じる。脱臼の三主徴(疼痛・変形・弾発性固定)の一つであり、疼痛のため自動運動は不能となる。骨折を合併する脱臼骨折ではさらに疼痛が増強する。
✗ 3.
変形
✗ 正しい。脱臼では骨頭が正常な関節窩から転位することにより関節部に明らかな変形が生じ、肉眼的に確認できる。肩関節脱臼では肩峰下の陥凹(肩章サイン)、股関節脱臼では患肢の短縮と特異的肢位を呈する。変形も脱臼の三主徴の一つである。
✗ 4.
ばね様固定
✗ 正しい。ばね様固定(弾発性固定、elastic fixation)は脱臼に特徴的かつ特異的な所見であり、三主徴の一つである。他動的に関節を動かしても筋の緊張により関節が弾力的に元の異常位置に戻る現象で、骨折には認められず脱臼と骨折の鑑別に有用である。
ポイント
  • 脱臼の三主徴は疼痛・変形・ばね様固定(弾発性固定)である
  • ばね様固定は脱臼に特異的で、骨折との最も重要な鑑別点となる
  • 発赤は炎症徴候であり脱臼の特徴的症状ではない
  • 重要用語: 脱臼、弾発性固定、三主徴 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 脱臼 骨折 鑑別のポイント
弾発性固定 あり(特異的) なし 脱臼に特異的な所見
変形 関節の転位 骨の屈曲・短縮 変形の部位と性状が異なる
異常可動性 なし あり 骨折に特異的な所見
軋轢音 なし あり 骨折端の摩擦音
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題77|脱臼の症状で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題77|脱臼の症状で誤っているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手