学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ F. 脊椎疾患 / Q0750

理由で解く 臨床医学各論

Q0750 整形外科疾患

出典:あマ指 第9回(2001) 問題93
問題
腰椎椎間板ヘルニアの症状でないのはどれか。
選択肢
1 足クローヌス
2 坐骨神経痛
3 下肢の知覚障害
4 腰痛
解答
正解1(足クローヌス)
解説
✓ 1. 誤り
足クローヌス
足クローヌスは上位運動ニューロン障害(錐体路障害)の所見であり、腰椎椎間板ヘルニアによる末梢神経(下位運動ニューロン)障害ではみられない。足関節を急速に背屈させた際に繰り返す律動性収縮が生じる現象で、脊髄疾患や脳血管障害で出現する。腰椎椎間板ヘルニアでは深部反射は減弱〜消失し、クローヌスは出現しない。
✗ 2.
坐骨神経痛
✗ 正しい。腰椎椎間板ヘルニアでは坐骨神経根(L4〜S3)の圧迫により坐骨神経痛が出現する。殿部から大腿後面・下腿・足部にかけて放散する疼痛が特徴的であり、最も代表的な症状である。
✗ 3.
下肢の知覚障害
✗ 正しい。圧迫された神経根のデルマトームに一致した下肢の知覚障害がみられる。L5障害では下腿外側〜足背、S1障害では足外側〜小趾の知覚が障害される。神経根障害レベルの診断に重要な所見である。
✗ 4.
腰痛
✗ 正しい。椎間板の突出により腰部に疼痛が生じる。急性発症(いわゆる「ぎっくり腰」)で激しい腰痛が出現することが多く、腰椎椎間板ヘルニアの典型的症状の一つである。
ポイント
  • 足クローヌスは上位運動ニューロン障害の所見であり、腰椎椎間板ヘルニア(下位運動ニューロン障害)では出現しない
  • 腰椎椎間板ヘルニアの三大症状は坐骨神経痛・下肢の知覚障害・腰痛であり、深部反射は減弱〜消失する
  • 上位運動ニューロン障害では反射亢進・病的反射・クローヌス、下位運動ニューロン障害では反射減弱・筋萎縮が出現する
  • 重要用語: 上位運動ニューロン障害と下位運動ニューロン障害の鑑別 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経障害の種類 上位運動ニューロン障害 下位運動ニューロン障害
障害部位 脊髄・脳 神経根・末梢神経
代表疾患 脊髄症・脳血管障害 椎間板ヘルニア
深部反射 亢進 減弱〜消失
病的反射 陽性(バビンスキー等) 陰性
クローヌス 出現する 出現しない
筋萎縮 軽度(廃用性) 高度(脱神経性)
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題93|腰椎椎間板ヘルニアの症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題93|腰椎椎間板ヘルニアの症状でないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手