学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0734

理由で解く 臨床医学各論

Q0734 整形外科疾患

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題79
問題
骨疾患で血液検査が正常なのはどれか。
選択肢
1 脊椎カリエス
2 脊椎側弯症
3 上皮小体機能亢進症
4 多発性骨髄腫
解答
正解2(脊椎側弯症)
解説
✗ 1. 誤り
脊椎カリエス
脊椎カリエス(結核性脊椎炎)は結核菌による感染性脊椎炎であり、炎症反応としてCRP上昇、赤沈亢進がみられる。全身症状として微熱、体重減少を伴うこともあり、椎体の破壊と膿瘍(冷膿瘍)形成が特徴である。血液検査は正常ではない。
✓ 2. 正しい
脊椎側弯症
脊椎側弯症は脊柱が側方に弯曲する構造的異常(骨格変形)であり、炎症・腫瘍・代謝異常を伴わないため、血液検査は正常である。原因不明の特発性側弯症が約80%を占め、思春期女子に多い。Cobb角で弯曲の程度を評価する。
✗ 3. 誤り
上皮小体機能亢進症
上皮小体(副甲状腺)機能亢進症ではPTH過剰分泌により高Ca血症、低P血症、ALP上昇がみられる。骨吸収が亢進し、線維性骨炎や骨粗鬆症をきたすため、血液検査に多彩な異常を認める。
✗ 4. 誤り
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫は形質細胞の腫瘍性増殖であり、M蛋白(異常免疫グロブリン)の出現、赤沈の著明な亢進、貧血、高Ca血症、腎機能障害など多彩な血液検査異常を示す。尿中にBence Jones蛋白が検出されることもあり、X線では打ち抜き像(punched-out lesion)が特徴的である。
ポイント
  • 脊椎側弯症は構造的骨格変形であり、炎症・腫瘍・代謝異常を伴わないため血液検査は正常である。
  • 骨疾患の血液検査異常:脊椎カリエスはCRP・赤沈上昇、上皮小体機能亢進症はCa上昇・P低下・ALP上昇、多発性骨髄腫はM蛋白・赤沈著明亢進である。
  • 多発性骨髄腫ではBence Jones蛋白(尿中の異常免疫グロブリン軽鎖)が検出されることが診断の手がかりとなる。
  • 重要用語: 脊椎側弯症、多発性骨髄腫、Bence Jones蛋白、M蛋白 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨疾患 血液検査所見
脊椎側弯症 正常
脊椎カリエス CRP上昇、赤沈亢進
上皮小体機能亢進症 高Ca血症、低P血症、ALP上昇
多発性骨髄腫 M蛋白出現、赤沈著明亢進、貧血、高Ca血症
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題79|骨疾患で血液検査が正常なのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題79|骨疾患で血液検査が正常なのはどれか。
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