学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0712

理由で解く 臨床医学各論

Q0712 整形外科疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題81
問題
形態異常の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 先天性股関節脱臼 ― 処女歩行遅延
2 先天性内反足 ― X脚
3 生理的内反膝 ― O脚
4 外反母指 ― 間欠性跛行
解答
正解1(先天性股関節脱臼 ― 処女歩行遅延)
解説
✓ 1. 正しい
先天性股関節脱臼 ― 処女歩行遅延
先天性股関節脱臼では股関節の不安定性と殿筋の機能不全により、荷重時の安定性が損なわれるため歩行開始が遅れる。健常児が通常10〜12か月で歩き始めるのに対し、患児では処女歩行(初めて歩く時期)が遅延する。歩行開始後はトレンデレンブルグ歩行を呈し、両側例ではあひる歩行となる。
✗ 2. 誤り
先天性内反足 ― X脚
先天性内反足は尖足・内反・内転・凹足の4つの変形要素をもつ足部の先天異常であり、男児に多い。X脚(外反膝)は膝関節のアライメント異常であって足の変形とは全く異なる病態であり、この組み合わせは不適切である。
✗ 3. 誤り
生理的内反膝 ― O脚
生理的内反膝は発達過程で出生時〜2歳頃までO脚を呈する生理的現象であるが、その後3歳頃にX脚へ移行し、5〜7歳で正常アライメントに落ち着く。組み合わせ自体は一部正しい要素があるが、選択肢1が最も明確に正しい組み合わせである。
✗ 4. 誤り
外反母指 ― 間欠性跛行
外反母趾は第1中足趾節(MTP)関節で母趾が小趾側に偏位する足部変形であり、女性に多くハイヒールが一因となる。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症や腰部脊柱管狭窄症で生じる歩行時下肢痛であり、外反母趾とは直接の関連性がなく不適切な組み合わせである。
ポイント
  • 先天性股関節脱臼では処女歩行遅延が特徴的であり、歩行開始後はトレンデレンブルグ歩行を呈する
  • 先天性内反足の4要素は「尖足・内反・内転・凹足」であり、X脚とは無関係である
  • 下肢アライメントは出生時O脚→3歳頃X脚→5〜7歳正常と生理的に変化する
  • 重要用語: 処女歩行遅延, 先天性内反足, 生理的内反膝, 外反母趾 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 正しい特徴 好発 誤った組み合わせ
先天性股関節脱臼 処女歩行遅延 女児 -
先天性内反足 尖足・内反・内転・凹足 男児 X脚は誤り
生理的内反膝 O脚→X脚→正常と変化 2歳頃まで 固定的O脚は誤り
外反母趾 MTP関節外反・疼痛 女性 間欠性跛行は誤り
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題81|形態異常の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題81|形態異常の組合せで正しいのはどれか。
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