学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ D. 筋・腱疾患 / Q0704

理由で解く 臨床医学各論

Q0704 整形外科疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題60
問題
筋・健疾患についての組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 肉離れ ― 骨化性筋炎
2 多発性筋炎 ― 筋挫傷
3 ドケルバン病 ― フィンケルスタインテスト
4 重症筋無力症 ― 筋仮性肥大
解答
正解3(ドケルバン病 ―――― フィンケルスタインテスト)
解説
✗ 1. 誤り
肉離れ ― 骨化性筋炎
肉離れは急激な筋収縮や伸張により筋線維が断裂する外傷であり、骨化性筋炎とは病態が異なる。 骨化性筋炎は筋損傷後に筋組織内に異所性の骨化が生じる合併症であり、肉離れそのものとの組合せとしては不正確である。肉離れの正しい対応は筋挫傷・筋断裂である。
✗ 2. 誤り
多発性筋炎 ― 筋挫傷
多発性筋炎は自己免疫機序による炎症性筋疾患であり、筋挫傷(外傷性の筋損傷)とは全く病態が異なる。 多発性筋炎では近位筋の対称性筋力低下、CK上昇、筋電図での筋原性変化、筋生検での炎症細胞浸潤がみられる。皮膚症状を伴うものは皮膚筋炎と呼ばれる。
✓ 3. 正しい
ドケルバン病 ― フィンケルスタインテスト
ドケルバン病は母指の短母指伸筋腱と長母指外転筋腱の狭窄性腱鞘炎である。 フィンケルスタインテストは母指を他の4指で握り込み、手関節を尺屈させると橈骨茎状突起部に疼痛が誘発される検査法で、ドケルバン病の診断に用いる。 手をよく使う中年女性や産後の女性に好発し、腱鞘の狭窄・肥厚が原因となる。
✗ 4. 誤り
重症筋無力症 ― 筋仮性肥大
筋仮性肥大はデュシェンヌ型筋ジストロフィーに特徴的な所見であり、重症筋無力症ではみられない。 重症筋無力症は神経筋接合部の自己免疫疾患で、眼瞼下垂・易疲労性・日内変動が特徴であり、筋の形態変化は伴わない。
ポイント
  • ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)の確定診断にはフィンケルスタインテストが重要であり、母指を握り込んで手関節尺屈で疼痛が誘発される
  • 筋仮性肥大はデュシェンヌ型筋ジストロフィーの所見であり、重症筋無力症と混同しないよう注意する
  • 多発性筋炎は自己免疫疾患であり外傷性の筋挫傷とは全く異なる病態である点を区別する
  • 重要用語: ドケルバン病, フィンケルスタインテスト, 狭窄性腱鞘炎, 多発性筋炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
筋・腱疾患 正しい対応 誤りの組合せ
肉離れ 筋挫傷・筋断裂 骨化性筋炎(合併症であり別病態)
多発性筋炎 自己免疫性炎症性筋疾患 筋挫傷(外傷性で別病態)
ドケルバン病 フィンケルスタインテスト ―(正しい組合せ)
重症筋無力症 易疲労性・眼瞼下垂 筋仮性肥大(筋ジストロフィーの所見)
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題60|筋・健疾患についての組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題60|筋・健疾患についての組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手