学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ D. 筋・腱疾患 / Q0700

理由で解く 臨床医学各論

Q0700 整形外科疾患

出典:あマ指 第31回(2023) 問題48
問題
板断裂で陽性になることが多いのはどれか。
選択肢
1 ヤーガソンテスト
2 アイヒホッフテスト
3 フロマン徴候
4 インピンジメント徴候
解答
正解4(インピンジメント徴候)
解説
✗ 1. 誤り
ヤーガソンテスト
ヤーガソン(Yergason)テストは上腕二頭筋長頭腱炎の検査法である。肘関節90度屈曲位で前腕を回外させる際に抵抗を加え、結節間溝部に疼痛が誘発されれば陽性とする。腱板断裂の評価には用いない。
✗ 2. 誤り
アイヒホッフテスト
アイヒホッフテスト(フィンケルシュタインテスト)はドケルバン病(手関節橈側の狭窄性腱鞘炎)の検査法である。母指を握り込み手関節を尺屈すると橈骨茎状突起部に疼痛が誘発される。腱板断裂とは無関係である。
✗ 3. 誤り
フロマン徴候
フロマン(Froment)徴候は尺骨神経麻痺の検査法である。紙を両手の母指と示指で挟んで引っ張る際に、母指内転筋の筋力低下により母指のIP関節が屈曲してしまう所見であり、尺骨神経支配の母指内転筋麻痺を示す。腱板断裂とは無関係である。
✓ 4. 正しい
インピンジメント徴候
腱板断裂ではインピンジメント徴候が陽性になることが多い。インピンジメントテストには、Neerテスト(肩関節を内旋位で受動的に挙上し肩峰下で腱板が圧迫される疼痛を誘発)やHawkinsテスト(肩関節90度挙上位で内旋を加え疼痛を誘発)がある。腱板が肩峰と上腕骨頭の間で圧迫・衝突(インピンジメント)されることで疼痛が生じる。また、腱板断裂ではドロップアームサイン(腕を外転挙上させた後にゆっくり下ろすことができず腕が落下する)も陽性となる重要な所見である。
ポイント
  • 腱板断裂ではインピンジメント徴候(Neerテスト・Hawkinsテスト)とドロップアームサインが陽性となる
  • 腱板は肩峰と上腕骨頭の間で圧迫・衝突され、肩の外転・挙上が困難となる
  • 各テストと対象疾患の対応を正確に区別する(ヤーガソン=上腕二頭筋長頭腱炎、フロマン=尺骨神経麻痺)
  • 重要用語: 腱板断裂、インピンジメント徴候、ドロップアームサイン を正確に理解しておくこと。
比較表
テスト名 対象疾患 検査方法
インピンジメント徴候 腱板断裂・腱板炎 Neerテスト・Hawkinsテストで疼痛誘発
ドロップアームサイン 腱板断裂 外転挙上位から腕がストンと落下
ヤーガソンテスト 上腕二頭筋長頭腱炎 肘屈曲位で回外に抵抗→結節間溝部痛
アイヒホッフテスト ドケルバン病 母指握り込み+手関節尺屈で疼痛
フロマン徴候 尺骨神経麻痺 紙挟み→母指IP関節屈曲
解説画像
あマ指 第31回(2023) 問題48|板断裂で陽性になることが多いのはどれか。 解説図
あマ指 第31回(2023) 問題48|板断裂で陽性になることが多いのはどれか。
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