学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ D. 筋・腱疾患 / Q0699

理由で解く 臨床医学各論

Q0699 整形外科疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題51
問題
骨化性筋炎の原因はどれか。
選択肢
1 脊髄損傷
2 エストロゲン製剤の服用
3 意識障害を伴う脳障害
4 筋挫傷後の無理な可動域訓練
解答
正解4(筋挫傷後の無理な可動域訓練)
解説
✗ 1. 誤り
脊髄損傷
脊髄損傷後に異所性骨化が生じることはあるが、これは骨化性筋炎とは機序が異なる神経原性異所性骨化である。脊髄損傷に伴う異所性骨化は麻痺した関節周囲に生じるもので、外傷後の筋内骨化とは病態が異なる。
✗ 2. 誤り
エストロゲン製剤の服用
エストロゲン製剤の服用は骨化性筋炎の原因ではない。エストロゲンは閉経後骨粗鬆症の治療(ホルモン補充療法)に使用されるものであり、筋組織の骨化とは関係がない。
✗ 3. 誤り
意識障害を伴う脳障害
意識障害を伴う脳障害(重症頭部外傷など)後に異所性骨化が生じることはあるが、これも神経原性の異所性骨化であり、骨化性筋炎の代表的原因とは異なる。中枢神経障害に伴う異所性骨化は関節周囲に生じ、外傷性骨化性筋炎とは区別される。
✓ 4. 正しい
筋挫傷後の無理な可動域訓練
骨化性筋炎は骨折・打撲・筋挫傷などの外傷後に、損傷した筋組織内に異所性骨化が生じる疾患である。最も典型的な原因は外傷後の粗暴な矯正手技や無理な可動域訓練(他動的関節可動域訓練)である。急性期に過度な他動運動やマッサージを行うと、損傷した筋組織に出血が増大し骨化が助長される。大腿前面・上腕に好発し、受傷後の急性期には安静を保つことが重要で、粗暴な矯正は禁忌である。
ポイント
  • 骨化性筋炎の最も典型的な原因は筋挫傷や骨折後の無理な可動域訓練(粗暴な矯正手技)である
  • 大腿前面・上腕に好発し、急性期の過度な他動運動やマッサージが骨化を助長する
  • 急性期には安静が原則であり、脊髄損傷や脳障害に伴う異所性骨化とは病態が異なる
  • 重要用語: 骨化性筋炎、異所性骨化 を正確に理解しておくこと。
比較表
異所性骨化の種類 原因・機序 好発部位
外傷性骨化性筋炎 打撲・骨折後の無理な可動域訓練 大腿前面・上腕
神経原性異所性骨化 脊髄損傷・重症頭部外傷に伴う 麻痺した関節周囲
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題51|骨化性筋炎の原因はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題51|骨化性筋炎の原因はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手