学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ D. 筋・腱疾患 / Q0701

理由で解く 臨床医学各論

Q0701 整形外科疾患

出典:あマ指 第30回(2022) 問題47
問題
疾患と炎症部位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 上腕二頭筋長頭伳炎 ― 大結節
2 テニス肘 ― 上腕骨外側上顆
3 ドケルバン病 ― 背側第二コンパートメント
4 長腓骨筋伳鞘炎 ― 内果
解答
正解2(テニス肘------上腕骨外側上顆)
解説
✗ 1. 誤り
上腕二頭筋長頭伳炎 ― 大結節
上腕二頭筋長頭腱炎の炎症部位は結節間溝(大結節と小結節の間の溝)であり、大結節そのものではない。 上腕二頭筋長頭腱は結節間溝を通って肩甲骨関節上結節に付着しており、溝内で摩擦を受けて炎症が生じる。大結節には棘上筋・棘下筋・小円筋の腱板構成筋が付着する。
✓ 2. 正しい
テニス肘 ― 上腕骨外側上顆
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は上腕骨外側上顆に付着する前腕伸筋群(特に短橈側手根伸筋)の起始部に炎症が生じる疾患である。 テニスのバックストロークなど手関節の伸展・前腕の回外を繰り返す動作で発症する。30〜50歳の中年に好発し、主婦にもテニスとは無関係に好発する。なお、ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は内側上顆の屈筋群起始部の炎症であり、混同に注意する。
✗ 3. 誤り
ドケルバン病 ― 背側第二コンパートメント
ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)は背側第一コンパートメント(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱が通る)の炎症であり、第二コンパートメントではない。 第二コンパートメントには長・短橈側手根伸筋腱が通る。フィンケルシュタインテスト(母指を握り込んで手関節を尺屈させ疼痛を誘発)が陽性となる。
✗ 4. 誤り
長腓骨筋伳鞘炎 ― 内果
長腓骨筋腱鞘炎は外果の後方を通る腱鞘の炎症であり、内果ではない。 内果の後方を通るのは後脛骨筋腱であり、走行部位が異なる。外果後方には長腓骨筋腱と短腓骨筋腱が通過する。
ポイント
  • テニス肘は上腕骨外側上顆、ゴルフ肘は内側上顆であり、「外側=伸筋群=テニス」「内側=屈筋群=ゴルフ」と対応づけて覚える
  • 上腕二頭筋長頭腱炎は大結節ではなく「結節間溝」が正しい炎症部位である
  • ドケルバン病は第一コンパートメント(母指側)であり、第二コンパートメントとの混同に注意する
  • 重要用語: テニス肘, 上腕骨外側上顆, ドケルバン病, 結節間溝 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 正しい炎症部位 誤りやすい部位
上腕二頭筋長頭腱炎 結節間溝 大結節
テニス肘 上腕骨外側上顆
ゴルフ肘 上腕骨内側上顆
ドケルバン病 背側第一コンパートメント 背側第二コンパートメント
長腓骨筋腱鞘炎 外果後方 内果
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題47|疾患と炎症部位の組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題47|疾患と炎症部位の組合せで正しいのはどれか。
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