学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ D. 筋・腱疾患 / Q0697

理由で解く 臨床医学各論

Q0697 整形外科疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題69
問題
ばね指について正しい記述はどれか。
選択肢
1 筋硬結が原因である。
2 深指屈筋腱に好発する。
3 局所の圧痛はない。
4 伸展時に弾発現象は起こらない。
解答
正解2(深指屈筋腱に好発する。)
解説
✗ 1. 誤り
筋硬結が原因である。
ばね指の原因は筋硬結ではなく、指の屈筋腱と靱帯性腱鞘(A1 pulley)の間のサイズ不一致による通過障害である。慢性の機械的刺激により腱鞘が肥厚し腱が肥大することで、腱のなめらかな滑走が阻害される。
✓ 2. 正しい
深指屈筋腱に好発する。
ばね指は指の屈筋腱(深指屈筋腱や浅指屈筋腱)に好発する狭窄性腱鞘炎である。中年以降の女性に多く、手をよく使う職業の人に好発する。指のなかでは母指が最も多く、次いで中指・環指・示指・小指の順に生じやすい。幼少児の場合はほとんどが母指に生じる。
✗ 3. 誤り
局所の圧痛はない。
ばね指では腱鞘の狭窄部位(手掌側MP関節部)に圧痛のある小結節を触知する。この小結節は肥厚した腱に相当し、触診で確認できる重要な所見である。ときにMP関節部ではなくPIP関節部に痛みを訴えることもある。
✗ 4. 誤り
伸展時に弾発現象は起こらない。
ばね指では指の伸展時にも弾発現象(バネ現象)が起こる。屈曲位からの伸展時に狭窄部で腱がひっかかり、力を入れるとカックンという感触とともに急に指が伸びる。屈曲時にも同様の弾発がみられ、重症例では指がロックされて動かなくなることもある。
ポイント
  • ばね指は指の屈筋腱(深指屈筋腱など)に好発する狭窄性腱鞘炎であり、原因は筋硬結ではなく腱鞘の肥厚・狭窄である
  • MP関節部に圧痛のある小結節を触知し、屈曲・伸展ともに弾発現象がみられる
  • 中年以降の女性に多く、母指が最も好発する指であり、幼少児もほとんどが母指に生じる
  • 重要用語: ばね指(弾発指)、狭窄性腱鞘炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
ばね指の特徴 内容
原因 屈筋腱と靱帯性腱鞘(A1 pulley)の通過障害
好発 中年以降の女性・母指に最多
症状 弾発現象(屈曲・伸展時)・MP関節部圧痛・小結節触知
治療 安静・ステロイド注射・腱鞘切開術
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題69|ばね指について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題69|ばね指について正しい記述はどれか。
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