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理由で解く 臨床医学各論

Q0611 整形外科疾患

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題75
問題
「7歳の女児。主訴は歩行異常。トレンデレンブルグ徴候がみられた。」罹患関節の種類はどれか。
選択肢
1 鞍関節
2 ラセン関節
3 臼状関節
4 楕円関節
解答
正解3(臼状関節)
解説
✗ 1. 誤り
鞍関節
鞍関節(saddle joint)は母指の手根中手関節(CM関節)に代表される関節形態である。鞍の形状に似た関節面を持ち、2軸性の運動(屈曲・伸展、外転・内転)が可能で、この2つの運動を組み合わせることで母指の対立運動ができる。股関節は鞍関節ではなく、より可動性の高い球関節の一種である。
✗ 2. 誤り
ラセン関節
ラセン関節(螺旋関節、trochoid joint)は上腕尺関節(肘関節の一部)に代表される関節形態である。骨の凸面と凹面が螺旋状に組み合わさり、1軸性の運動(屈曲・伸展)が可能である。股関節はラセン関節ではなく、多軸性の運動が可能な球関節である。
✓ 3. 正しい
臼状関節
トレンデレンブルグ徴候は中殿筋の筋力低下により、患側で片脚立位をとった際に骨盤が健側に傾く現象であり、股関節疾患を示唆する所見である。股関節は臼状関節(球関節の一種で、大腿骨頭が寛骨臼に深くはまり込む形状)に分類され、3軸性の運動(屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋)が可能である。7歳女児で歩行異常とトレンデレンブルグ徴候を呈する疾患としては、ペルテス病(大腿骨頭無腐性壊死)や発達性股関節形成不全(先天性股関節脱臼の遺残)などが考えられる。
✗ 4. 誤り
楕円関節
楕円関節(ellipsoid joint)は橈骨手根関節(手関節)に代表される関節形態である。楕円形の凸面と凹面が組み合わさり、2軸性の運動(屈曲・伸展、橈屈・尺屈)が可能である。股関節は楕円関節ではなく、より自由度の高い球関節(臼状関節)である。
ポイント
  • トレンデレンブルグ徴候は中殿筋の筋力低下を示し、股関節疾患の診断に重要な所見である
  • 股関節は臼状関節(球関節)に分類され、屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋の3軸性運動が可能である
  • 7歳女児の歩行異常ではペルテス病(大腿骨頭無腐性壊死)や発達性股関節形成不全の遺残などを鑑別する
  • 重要用語: 臼状関節の分類とトレンデレンブルグ徴候 を正確に理解しておくこと。
比較表
関節の種類 代表的関節 運動の自由度 可能な運動
臼状関節(球関節) 股関節・肩関節 3軸性 屈曲・伸展、外転・内転、回旋
鞍関節 母指CM関節 2軸性 屈曲・伸展、外転・内転
楕円関節 橈骨手根関節 2軸性 屈曲・伸展、橈屈・尺屈
ラセン関節 腕尺関節 1軸性 屈曲・伸展
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題75|「7歳の女児。主訴は歩行異常。トレンデレンブルグ徴候がみられた。」罹患関節の種類はどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題75|「7歳の女児。主訴は歩行異常。トレンデレンブルグ徴候がみられた。」罹患関節の種類はどれか。
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