学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0601

理由で解く 臨床医学各論

Q0601 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第25回(2017) 問題67
問題
ビタミン欠乏と疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA ― 壊血病
2 ビタミンB12 ― 脚気
3 ビタミンC ― 夜盲症
4 ビタミンD ― 骨軟化症
解答
正解4(ビタミンD-骨軟化症)
解説
✗ 1. 誤り
ビタミンA ― 壊血病
ビタミンA欠乏で生じるのは夜盲症(暗順応障害)・眼球乾燥症・皮膚の乾燥と角化である。ビタミンAは網膜のロドプシン(視紅)の構成成分であり、欠乏すると暗所での視力が低下する。壊血病はビタミンC欠乏が原因であり、ビタミンA欠乏とは無関係である。
✗ 2. 誤り
ビタミンB12 ― 脚気
ビタミンB12欠乏で生じるのは巨赤芽球性貧血(悪性貧血)・ハンター舌炎・亜急性連合脊髄変性症(後索・側索の脱髄)であり、脚気ではない。ビタミンB12はDNA合成に必要なコバラミンであり、内因子と結合して回腸末端で吸収される。脚気はビタミンB1(チアミン)欠乏による疾患である。
✗ 3. 誤り
ビタミンC ― 夜盲症
ビタミンC欠乏で生じるのは壊血病であり、夜盲症ではない。壊血病ではコラーゲン合成障害により毛細血管が脆弱化し、歯肉出血・皮下出血・創傷治癒遅延をきたす。夜盲症はビタミンA欠乏の症状である。選択肢1と3でビタミンAとCの欠乏症が入れ替えられている。
✓ 4. 正しい
ビタミンD ― 骨軟化症
ビタミンD欠乏では骨の石灰化障害が生じ、成人では骨軟化症(骨痛・筋力低下・病的骨折)、小児ではくる病(骨端軟骨の石灰化障害・O脚・肋骨念珠)を発症する。ビタミンDは腸管でのカルシウム・リンの吸収を促進し、骨のミネラル化を維持する。日光照射により皮膚で合成されるため、紫外線曝露不足も欠乏の原因となる。
ポイント
  • 組合せ問題では選択肢同士の入れ替えに注意する。本問では選択肢1と3(A⇔C)、選択肢2(B12⇔B1)が入れ替えられている。正しい対応を暗記しておくことが必須である。
  • ビタミンDは脂溶性ビタミン(ADEK)の一つであり、過剰摂取では高カルシウム血症をきたす。欠乏症だけでなく過剰症も出題されるため注意が必要である。
  • 重要用語: ビタミンD、骨軟化症、くる病、夜盲症、壊血病、巨赤芽球性貧血、脚気 を正確に理解しておくこと。
比較表
ビタミン 欠乏症 特徴
B1 脚気、ウェルニッケ脳症 糖質代謝の補酵素(チアミンピロリン酸)
B2 口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎 酸化還元反応の補酵素(FAD・FMN)
B6 口角炎、末梢神経障害、貧血 アミノ酸代謝の補酵素
B12 巨赤芽球性貧血、ハンター舌炎、亜急性連合脊髄変性症 内因子と結合し回腸末端で吸収
ナイアシン ペラグラ(皮膚炎・下痢・認知症) 3Dの法則(Dermatitis, Diarrhea, Dementia)
葉酸 巨赤芽球性貧血、下痢、舌炎 DNA合成に必要
C 壊血病(歯肉出血・皮下出血・創傷治癒遅延) コラーゲン合成に必要
A 夜盲症、眼球乾燥、皮膚乾燥・角化 視覚・上皮組織の維持に必要
D くる病(小児)、骨軟化症(成人) Ca・Pの吸収促進、骨石灰化
E 溶血性貧血、神経障害 抗酸化作用
K 出血傾向、新生児メレナ 凝固因子(II, VII, IX, X)合成に必要
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題67|ビタミン欠乏と疾患の組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題67|ビタミン欠乏と疾患の組合せで正しいのはどれか。
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