学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0600

理由で解く 臨床医学各論

Q0600 代謝・栄養疾患

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題75
問題
ビタミンB2欠乏による症状はどれか。
選択肢
1 皮膚炎
2 精神障害
3 神経炎
4 貧血
解答
正解1(皮膚炎)
解説
✓ 1. 正しい
皮膚炎
ビタミンB2(リボフラビン)は酸化還元反応に関与するフラビン酵素(FAD・FMN)の構成成分であり、皮膚・粘膜の代謝維持に不可欠である。欠乏すると口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎がみられる。また、羞明(まぶしさ)や流涙などの眼症状を伴うことがある。
✗ 2. 誤り
精神障害
精神障害(認知症: Dementia)はナイアシン(ニコチン酸)欠乏によるペラグラの三徴の一つである。ペラグラでは皮膚炎(Dermatitis)・下痢(Diarrhea)・認知症(Dementia)の「3Dの法則」が特徴的であり、ビタミンB2欠乏による症状ではない。
✗ 3. 誤り
神経炎
神経炎(末梢神経障害)はビタミンB1(チアミン)欠乏による脚気の主要症状である。脚気では四肢末梢の感覚障害・筋力低下・腱反射低下がみられ、重症例では心不全(脚気心)を合併する。ビタミンB6欠乏でも多発性末梢神経炎がみられるが、ビタミンB2欠乏では末梢神経障害は特徴的ではない。
✗ 4. 誤り
貧血
貧血を呈するビタミン欠乏としては、ビタミンB12欠乏および葉酸欠乏(いずれも巨赤芽球性貧血)が代表的である。ビタミンB6欠乏では鉄芽球性貧血(小球性貧血)を生じることがある。ビタミンB2欠乏では貧血は通常みられない。
ポイント
  • ビタミンB2欠乏の症状は皮膚・粘膜に集中する。口角炎・口唇炎・舌炎・脂漏性皮膚炎に加え、羞明・流涙といった眼症状も出題されうる。
  • 口角炎はビタミンB2だけでなくビタミンB6欠乏でもみられるため、他の随伴症状で鑑別する。B2は眼症状(羞明・流涙)、B6は末梢神経障害や貧血を伴う点が異なる。
  • 重要用語: ビタミンB2(リボフラビン)、口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎、羞明 を正確に理解しておくこと。
比較表
ビタミン 欠乏症 特徴
B1 脚気、ウェルニッケ脳症 糖質代謝の補酵素(チアミンピロリン酸)
B2 口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎 酸化還元反応の補酵素(FAD・FMN)
B6 口角炎、末梢神経障害、貧血 アミノ酸代謝の補酵素
B12 巨赤芽球性貧血、ハンター舌炎、亜急性連合脊髄変性症 内因子と結合し回腸末端で吸収
ナイアシン ペラグラ(皮膚炎・下痢・認知症) 3Dの法則(Dermatitis, Diarrhea, Dementia)
葉酸 巨赤芽球性貧血、下痢、舌炎 DNA合成に必要
C 壊血病(歯肉出血・皮下出血・創傷治癒遅延) コラーゲン合成に必要
A 夜盲症、眼球乾燥、皮膚乾燥・角化 視覚・上皮組織の維持に必要
D くる病(小児)、骨軟化症(成人) Ca・Pの吸収促進、骨石灰化
E 溶血性貧血、神経障害 抗酸化作用
K 出血傾向、新生児メレナ 凝固因子(II, VII, IX, X)合成に必要
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題75|ビタミンB2欠乏による症状はどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題75|ビタミンB2欠乏による症状はどれか。
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