学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ D. 尿酸代謝異常 / Q0580

理由で解く 臨床医学各論

Q0580 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題96
問題
痛風について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 胆石を合併しやすい。
2 腎障害を合併しやすい。
3 急性関節炎を起こす。
4 飲酒により増悪する。
解答
正解1(胆石を合併しやすい)
解説
✓ 1. 誤り
胆石を合併しやすい。
痛風は高尿酸血症を基盤とする疾患であり、合併しやすいのは尿酸結石(腎結石・尿路結石)であって胆石ではない。胆石はコレステロールやビリルビンの代謝異常により胆嚢内で形成されるものであり、尿酸代謝異常とは病態が全く異なる。痛風と胆石の合併を問う設問は頻出であるため注意する。
✗ 2.
腎障害を合併しやすい。
✗ 正しい。高尿酸血症により尿酸が腎臓の間質や尿細管に沈着し、痛風腎として腎障害を合併しやすい。痛風腎は尿酸塩の腎間質沈着による間質性腎炎が主な病態であり、進行すると慢性腎不全に至る。また尿酸結石による閉塞性腎症も腎障害の原因となる。
✗ 3.
急性関節炎を起こす。
✗ 正しい。関節内に沈着した尿酸ナトリウム結晶を好中球が貪食し、炎症性サイトカインが放出されることで激烈な急性関節炎(痛風発作)が起こる。第1中足趾節関節(母趾MTP関節)に好発し、突然の激痛・発赤・腫脹・熱感を呈する。
✗ 4.
飲酒により増悪する。
✗ 正しい。アルコールはプリン体代謝を亢進させて尿酸産生を増加させるとともに、代謝産物である乳酸が尿酸の腎排泄を競合的に阻害するため、血清尿酸値が上昇し痛風を増悪させる。特にビールはプリン体含量が多く注意が必要である。
ポイント
  • 痛風の合併症は尿酸結石(尿路結石)・腎障害(痛風腎)・動脈硬化であり、胆石は合併しない。「胆石」と「尿路結石」を混同させる問題パターンに要注意。
  • 飲酒は尿酸産生の増加と尿酸排泄の抑制の二重の機序で痛風を増悪させる。
  • 重要用語: 痛風、尿酸結石、痛風腎、胆石(無関係)、アルコール、プリン体代謝 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題96|痛風について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題96|痛風について誤っている記述はどれか。
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