学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ B. 脂質代謝異常 / Q0571

理由で解く 臨床医学各論

Q0571 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第12回(2004) 問題78
問題
運動が予防効果を示さないのはどれか。
選択肢
1 クモ膜下出血
2 心筋梗塞
3 骨粗鬆症
4 高脂血症
解答
正解1(クモ膜下出血)
解説
✓ 1. 誤り
クモ膜下出血
クモ膜下出血は主に脳動脈瘤の破裂により発症する疾患であり、運動による予防効果は期待できない。むしろ激しい運動は急激な血圧上昇を招くため、脳動脈瘤の破裂を誘発するリスク因子となりうる。クモ膜下出血の危険因子は高血圧、喫煙、過度の飲酒、脳動脈瘤の家族歴などである。
✗ 2.
心筋梗塞
✗ 正しい。適度な有酸素運動は動脈硬化の進行を抑制し、脂質代謝の改善やインスリン感受性の向上を通じて心筋梗塞の予防に有効であることがエビデンスで確立されている。週150分以上の中等度有酸素運動が推奨される。
✗ 3.
骨粗鬆症
✗ 正しい。荷重運動(ウォーキング、ジョギングなど)は骨への機械的刺激により骨芽細胞を活性化し、骨密度の維持・増加に有効である。運動は骨粗鬆症の予防と治療の両面において重要な非薬物療法の一つである。
✗ 4.
高脂血症
✗ 正しい。運動はHDLコレステロールを増加させ、トリグリセリド(中性脂肪)を低下させる効果があり、高脂血症(脂質異常症)の改善・予防に有効である。食事療法とともに脂質異常症の非薬物療法の柱である。
ポイント
  • 運動が予防効果を示す疾患と示さない疾患の区別は頻出テーマである。生活習慣病(心筋梗塞、高脂血症、2型糖尿病、高血圧など)には運動療法が有効だが、脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血には効果がない。
  • クモ膜下出血は動脈硬化が原因の脳梗塞とは異なり、動脈瘤の破裂が原因であるため、運動による動脈硬化予防の恩恵を受けない。
  • 重要用語: クモ膜下出血、脳動脈瘤破裂、運動療法、有酸素運動、荷重運動 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 運動の予防効果 機序
心筋梗塞 あり 動脈硬化抑制・脂質改善
高脂血症 あり HDL増加・TG低下
骨粗鬆症 あり 骨への荷重刺激→骨密度維持
2型糖尿病 あり インスリン感受性改善
クモ膜下出血 なし 動脈瘤破裂が原因(運動は誘因にも)
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題78|運動が予防効果を示さないのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題78|運動が予防効果を示さないのはどれか。
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