学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ A. 糖代謝異常 / Q0552

理由で解く 臨床医学各論

Q0552 代謝・栄養疾患

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題67
問題
2型糖尿病について正しいのはどれか。
選択肢
1 若年者に多い。
2 肥満者に多い。
3 インスリン療法が必須である。
4 1 型糖尿病より罹患者数が少ない。
解答
正解2(肥満者に多い)
解説
✗ 1. 誤り
若年者に多い。
2型糖尿病は中高年(40歳以降)に好発する。長年の過食・運動不足・肥満の蓄積が発症に関与するため、加齢とともに有病率が上昇する。若年者に多いのは1型糖尿病であり、自己免疫による膵β細胞破壊が原因で小児〜思春期に好発する。ただし、近年は生活習慣の変化により若年発症の2型糖尿病も増加している。
✓ 2. 正しい
肥満者に多い。
2型糖尿病は肥満者、特に内臓脂肪型肥満(上半身肥満、リンゴ型肥満)の患者に多い。内臓脂肪の蓄積はインスリン抵抗性を惹起する主要因子である。内臓脂肪組織から遊離脂肪酸やTNF-αなどの炎症性サイトカインが過剰分泌され、骨格筋・肝臓でのインスリン作用が阻害される。肥満の是正が治療の第一歩となる。
✗ 3. 誤り
インスリン療法が必須である。
2型糖尿病ではインスリン療法は必須ではない。治療は食事療法・運動療法を基本とし、それでコントロール不良の場合に経口血糖降下薬(メトホルミン等のBG薬、SU薬、DPP-4阻害薬、αGI、SGLT2阻害薬など)を追加する。インスリン療法はさらに血糖コントロールが困難な場合に導入する。インスリン療法が必須なのは1型糖尿病である。
✗ 4. 誤り
1 型糖尿病より罹患者数が少ない。
2型糖尿病は全糖尿病患者の約90〜95%を占め、1型糖尿病(約5〜10%)より罹患者数は圧倒的に多い。日本の糖尿病患者数は約1,000万人と推定され、その大部分が2型である。
ポイント
  • 2型糖尿病は肥満(特に内臓脂肪型肥満)と強く関連し、インスリン抵抗性が病態の中心。
  • 治療は段階的アプローチ:食事療法→運動療法→経口血糖降下薬→インスリン療法。インスリンは最終段階。
  • 1型と2型の違い(好発年齢、体型、インスリン依存性、治療の第一選択)は最頻出事項。
  • 重要用語: 2型糖尿病、内臓脂肪型肥満、インスリン抵抗性、経口血糖降下薬 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 1型糖尿病 2型糖尿病
好発年齢 小児〜若年者 中高年(40歳以降)
体型 非肥満(やせ型) 肥満者に多い
割合 約5〜10% 約90〜95%
病態 絶対的インスリン欠乏 インスリン抵抗性+分泌不全
発症 急性発症が多い 緩徐に進行
治療の第一選択 インスリン療法(必須) 食事療法・運動療法
自己抗体 陽性(抗GAD抗体等) 陰性
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題67|2型糖尿病について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題67|2型糖尿病について正しいのはどれか。
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