学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ A. 糖代謝異常 / Q0534

理由で解く 臨床医学各論

Q0534 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第5回(1997) 問題93
問題
糖尿病でみられる症状で誤っているのはどれか。
選択肢
1 口渇
2 しびれ
3 性欲亢進
4 視力障害
解答
正解3(性欲亢進)
解説
✗ 1.
口渇
✗ 正しい。口渇は糖尿病の代表的症状であり、三主徴の一つに関連する。高血糖により腎の糖再吸収閾値を超えたグルコースが尿中に排泄されると浸透圧利尿が起こり、1日3〜4L以上の多尿となる。体内の水分が大量に失われて脱水状態になるため、強い口渇を感じて多飲となる。多尿・多飲・多食(体重減少を伴う)が糖尿病の古典的な三主徴である。
✗ 2.
しびれ
✗ 正しい。しびれは糖尿病性神経障害(糖尿病三大合併症の一つ)の主症状である。高血糖によるソルビトール蓄積と微小血管障害により末梢神経が障害され、左右対称性の手袋靴下型分布を示す感覚障害(しびれ・疼痛・異常感覚・感覚鈍麻)が出現する。三大合併症の中で最も早期に出現し、足底のしびれや冷感から始まることが多い。
✓ 3. 誤り
性欲亢進
糖尿病では性欲「亢進」ではなく性欲「減退」がみられる。糖尿病性自律神経障害により陰茎海綿体への副交感神経支配が障害されて勃起障害(ED)を来し、末梢血管障害による陰部の血流低下も加わる。さらに高血糖による全身倦怠感や精神的要因も性機能低下に寄与する。男性では勃起障害、女性では膣分泌液減少や性交痛などの性機能障害を呈する。
✗ 4.
視力障害
✗ 正しい。視力障害は糖尿病性網膜症(糖尿病三大合併症の一つ)の主症状である。網膜の細小血管障害により毛細血管瘤・点状出血・硬性白斑(単純網膜症)から新生血管・硝子体出血・牽引性網膜剥離(増殖網膜症)へと進行し、視力低下から失明に至る。成人の失明原因の上位を占めるため、定期的な眼底検査が不可欠である。
ポイント
  • 糖尿病の性機能障害は「亢進」ではなく「減退」。自律神経障害(勃起障害)+血管障害+全身倦怠感が原因であり、「誤っている症状」として頻出。
  • 糖尿病の主要症状を整理する:三主徴(多尿・多飲・多食)+体重減少・全身倦怠感が急性症状、三大合併症(神経障害によるしびれ、網膜症による視力障害、腎症による蛋白尿)が慢性症状。
  • 重要用語: 性欲減退、勃起障害、口渇、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題93|糖尿病でみられる症状で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題93|糖尿病でみられる症状で誤っているのはどれか。
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