学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ C. 副腎疾患 / Q0513

理由で解く 臨床医学各論

Q0513 内分泌疾患

出典:あマ指 第23回(2015) 問題58
問題
クッシング症候群でよくみられるのはどれか。
選択肢
1 体重減少
2 皮膚線条
3 低血圧
4 低血糖
解答
正解2(皮膚線条)
解説
✗ 1. 誤り
体重減少
クッシング症候群ではコルチゾール過剰により体幹への脂肪沈着(中心性肥満)が生じ、体重は増加する。 コルチゾールは脂肪の再分布を促し、顔面(満月様顔貌)・後頸部(水牛肩)・腹部に脂肪が蓄積する。 体重減少ではなく体重増加が正しい所見である。
✓ 2. 正しい
皮膚線条
クッシング症候群ではコルチゾール過剰により皮膚のコラーゲン合成が抑制され、皮膚が菲薄化する。 同時に中心性肥満により腹部・大腿部の皮膚が伸展されるため、赤紫色の幅広い皮膚線条(伸展性線条)が出現する。 通常の肥満でみられる白色線条と異なり、赤紫色であることがクッシング症候群に特徴的である。
✗ 3. 誤り
低血圧
コルチゾールにはNa貯留作用(鉱質コルチコイド作用)があり、循環血液量増加と血管反応性亢進により高血圧をきたす。 クッシング症候群患者の約80%に高血圧が認められ、心血管合併症の主要な原因となる。 低血圧ではなく高血圧が正しい所見である。
✗ 4. 誤り
低血糖
コルチゾールは糖新生を促進しインスリン抵抗性を増大させるため、高血糖をきたす。 耐糖能異常は約60-80%の症例に認められ、ステロイド糖尿病に進展することもある。 低血糖ではなく高血糖が正しい所見である。
ポイント
  • クッシング症候群の症状はすべてコルチゾール過剰から説明できる。赤紫色の皮膚線条は通常の肥満との鑑別点として重要であり、幅広く赤紫色である点が特徴的である
  • 体重増加・高血圧・高血糖が三大代謝異常であり、体重減少・低血圧・低血糖(アジソン病の症状)とは正反対の病態を示す
  • クッシング症候群の原因は副腎腫瘍(ACTH非依存性)と下垂体腺腫(クッシング病、ACTH依存性)に大別される
  • 重要用語: クッシング症候群, 皮膚線条, 中心性肥満, コルチゾール過剰 を正確に理解しておくこと
比較表
クッシング症候群の主要症状 機序
中心性肥満・満月様顔貌 脂肪の再分布
赤紫色皮膚線条 皮膚菲薄化+肥満による伸展
高血圧 Na貯留・血管反応性亢進
高血糖 糖新生亢進・インスリン抵抗性
骨粗鬆症 骨形成抑制・骨吸収促進
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題58|クッシング症候群でよくみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題58|クッシング症候群でよくみられるのはどれか。
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