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理由で解く 臨床医学各論

Q0486 内分泌疾患

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題71
問題
甲状腺機能低下症でみられるのはどれか。
選択肢
1 頻脈
2 眼球突出
3 粘液水腫
4 発汗過多
解答
正解3(粘液水腫)
解説
✗ 1. 誤り
頻脈
頻脈は甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の症状である。 甲状腺機能低下症では代謝低下に伴い心拍数が減少し、徐脈となる。
✗ 2. 誤り
眼球突出
眼球突出はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)の特徴的所見である。 眼窩後組織の炎症・浮腫が原因であり、甲状腺機能低下症ではみられない。
✓ 3. 正しい
粘液水腫
甲状腺機能低下症では甲状腺ホルモンの不足によりムコ多糖類(ヒアルロン酸など)が皮下組織に蓄積する。 これにより圧痕を残さない硬い浮腫、すなわち粘液水腫が生じる。 顔面・下腿・手背などに出現し、甲状腺機能低下症に特徴的な所見である。
✗ 4. 誤り
発汗過多
発汗過多は甲状腺機能亢進症で代謝亢進により生じる症状である。 甲状腺機能低下症では逆に発汗が減少し、皮膚は乾燥する。
ポイント
  • 粘液水腫は甲状腺機能低下症の特徴的所見であり、ムコ多糖類の皮下沈着による非圧痕性浮腫である
  • 非圧痕性浮腫(押してもへこまない)という点が通常の浮腫(圧痕性)との重要な鑑別点である
  • 頻脈・眼球突出・発汗過多はいずれも甲状腺機能亢進症の症状であり、低下症とは正反対である
  • 甲状腺機能低下症の代表的原因疾患は橋本病(慢性甲状腺炎)であり、自己免疫性に甲状腺が破壊される
  • 重要用語: 粘液水腫, 非圧痕性浮腫, ムコ多糖類, 橋本病 を正確に理解しておくこと。
比較表
浮腫の種類 特徴 代表的疾患
粘液水腫(非圧痕性) ムコ多糖類沈着、圧痕を残さない 甲状腺機能低下症
圧痕性浮腫 押すとへこみが残る 心不全、腎不全、ネフローゼ
血管性浮腫 突然発症、顔面・口唇に好発 アレルギー、遺伝性
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題71|甲状腺機能低下症でみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題71|甲状腺機能低下症でみられるのはどれか。
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