学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1486

理由で解く 臨床医学各論

Q1486 その他の領域

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題70
問題
させられ体験がみられるのはどれか。
選択肢
1 統合失調症
2 単極性障害
3 双極性障害
4 広汎性発達障害
解答
正解1(統合失調症)
解説
✓ 1. 正しい
統合失調症
させられ体験(作為体験)は統合失調症に特徴的な自我障害の症状であり、シュナイダーの一級症状に含まれる。自分の思考・感情・行動が自分のものではなく、外部の力によって操作・支配されているという体験である。統合失調症では他にも思考吹入(考えを吹き込まれる)、思考奪取(考えが抜き取られる)、思考伝播(つつ抜け体験)などの自我障害が特徴的にみられる。
✗ 2. 誤り
単極性障害
単極性障害(うつ病)の主症状は抑うつ気分・興味喜びの喪失・意欲低下であり、自我障害であるさせられ体験は特徴的症状ではない。うつ病では思考制止・焦燥・自殺念慮・睡眠障害・食欲低下などがみられる。
✗ 3. 誤り
双極性障害
双極性障害(躁うつ病)は躁状態とうつ状態を繰り返す気分障害であり、させられ体験は特徴的症状ではない。躁状態では気分高揚・多弁・活動性亢進・誇大妄想がみられ、うつ状態では抑うつ気分・意欲低下がみられる。
✗ 4. 誤り
広汎性発達障害
広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)は社会的コミュニケーションの障害と限定的・反復的な行動パターンが主な特徴であり、させられ体験は特徴的症状ではない。発達早期から症状が出現する神経発達症群に分類される。
ポイント
  • させられ体験(作為体験)は統合失調症に特徴的な自我障害であり、シュナイダーの一級症状に含まれる。も「自我障害(つつ抜けや、させられ体験)」が統合失調症の精神病症状として記載されている。
  • シュナイダーの一級症状には、させられ体験のほかに思考吹入(考えを吹き込まれる)、思考奪取(考えが抜き取られる)、思考伝播(つつ抜け体験)、幻聴(対話形式・実況中継形式)なども含まれる。
  • 統合失調症は生涯有病率約1%であり、思春期から青年期に初発することが多い。治療は抗精神病薬による薬物療法と社会的機能回復のための心理社会的治療を併用する。
  • 重要用語: させられ体験、作為体験、シュナイダーの一級症状、自我障害、統合失調症 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 特徴的症状
統合失調症 させられ体験、幻聴、妄想、自我障害
単極性障害(うつ病) 抑うつ気分、興味喪失、自殺念慮
双極性障害 躁状態とうつ状態の反復
広汎性発達障害 社会的コミュニケーション障害
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題70|させられ体験がみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題70|させられ体験がみられるのはどれか。
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