学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0474

理由で解く 臨床医学各論

Q0474 内分泌疾患

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題69
問題
甲状腺刺激ホルモンが高値となるのはどれか。
選択肢
1 アジソン病
2 バセドウ病
3 粘液水腫
4 胞状奇胎
解答
正解3(粘液水腫)
解説
✗ 1. 誤り
アジソン病
アジソン病は副腎皮質機能低下症であり、ACTHの上昇がみられる疾患である。 TSH(甲状腺刺激ホルモン)とは関連しない内分泌疾患である。
✗ 2. 誤り
バセドウ病
バセドウ病では抗TSH受容体抗体により甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される。 甲状腺ホルモン高値に対するネガティブフィードバックにより、TSHはむしろ著明に低下する。
✓ 3. 正しい
粘液水腫
粘液水腫は原発性甲状腺機能低下症の病態であり、甲状腺自体の障害により甲状腺ホルモンが低下している。 甲状腺ホルモンの低下に対するネガティブフィードバック機構により、下垂体からのTSH分泌が代償性に増加する。 これは内分泌系のフィードバック調節の典型例であり、原発性と中枢性の鑑別に重要である。
✗ 4. 誤り
胞状奇胎
胞状奇胎ではhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が大量に産生される。 hCGはTSHと構造が類似しており、TSH様作用で甲状腺を刺激するが、TSH自体はフィードバックにより低下する。
ポイント
  • 原発性甲状腺機能低下症(粘液水腫)ではフィードバック機構によりTSHが代償性に上昇する。バセドウ病では甲状腺ホルモン過剰によりTSHは低下する。TSHの高低と甲状腺ホルモンの関係は内分泌のフィードバック機構の理解に直結する。
  • 重要用語: TSH, ネガティブフィードバック, 原発性甲状腺機能低下症 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 TSH 甲状腺ホルモン 機序
粘液水腫(原発性低下症) 高値 低値 甲状腺障害→フィードバックでTSH上昇
バセドウ病(亢進症) 低値 高値 抗体刺激→フィードバックでTSH低下
中枢性甲状腺機能低下症 低値 低値 下垂体障害→TSH分泌低下
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題69|甲状腺刺激ホルモンが高値となるのはどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題69|甲状腺刺激ホルモンが高値となるのはどれか。
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