学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0455

理由で解く 臨床医学各論

Q0455 内分泌疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題83
問題
内分泌疾患と症状とについて誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 バセドウ病 ― 眼球突出
2 粘液水腫 ― 活動性の亢進
3 尿崩症 ― 多飲
4 アジソン病 ― 色素沈着
解答
正解2(粘液水腫 - 活動性の亢進)
解説
✗ 1.
バセドウ病 ― 眼球突出
✗ 正しい。バセドウ病ではTSH受容体抗体により甲状腺が刺激されるとともに、眼窩内組織(外眼筋・脂肪組織)の炎症・浮腫・肥大が生じ、眼球が前方に押し出されて眼球突出がみられる。メルセブルグの三徴(びまん性甲状腺腫・眼球突出・頻脈)の一つである。
✓ 2. 誤り
粘液水腫 ― 活動性の亢進
粘液水腫は成人の甲状腺機能低下症であり、甲状腺ホルモンの不足により代謝が低下するため、活動性は低下する。「活動性の亢進」は甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)の症状であり、粘液水腫とは逆方向の変化である。粘液水腫では寒がり・便秘・体重増加・皮膚乾燥・硬い浮腫・動作緩慢・嗜眠・無気力などがみられる。
✗ 3.
尿崩症 ― 多飲
✗ 正しい。尿崩症ではADH(バソプレシン)の分泌低下または作用不全により腎での水再吸収が障害され、多尿(1日5L以上)となる。体液喪失を補うため代償性に多飲(口渇、口内灼熱感)が生じる。
✗ 4.
アジソン病 ― 色素沈着
✗ 正しい。アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)ではコルチゾール低下によるネガティブ・フィードバックの減弱でACTHが代償性に過剰分泌される。ACTHの前駆体であるPOMCからMSH(メラニン細胞刺激ホルモン)も同時に産生されるため、皮膚・粘膜(特に歯肉・口唇・手掌皺線)に色素沈着がみられる。
ポイント
  • 甲状腺機能亢進症と低下症は代謝・活動性が逆方向に変化する(亢進vs低下、頻脈vs徐脈、体重減少vs増加)
  • 粘液水腫の浮腫は圧痕を残さない硬い浮腫で、ムコ多糖類の皮下沈着による
  • アジソン病の色素沈着は日光非暴露部にも出現し、ACTH/MSH過剰による特徴的所見である
  • 重要用語: 粘液水腫, 活動性低下, 代謝低下, 色素沈着 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 甲状腺機能 活動性 体重 脈拍
バセドウ病 亢進 亢進 減少 頻脈
粘液水腫 低下 低下 増加 徐脈
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題83|内分泌疾患と症状とについて誤っている組合せはどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題83|内分泌疾患と症状とについて誤っている組合せはどれか。
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