学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ A. 下垂体疾患 / Q0451

理由で解く 臨床医学各論

Q0451 内分泌疾患

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題73
問題
次の文で示す患者で最も考えられるのはどれか。「35歳の男性。ロ渇、多飲、多尿(低比重尿)、水制限試験で尿量の減少はみられなかった。」
選択肢
1 糖尿病
2 心因性多尿
3 尿崩症
4 原発性アルドステロン症
解答
正解3(尿崩症)
解説
✗ 1. 誤り
糖尿病
糖尿病でも多飲・多尿がみられるが、高血糖による浸透圧利尿のため尿比重は高値(高浸透圧尿)となる。本症例は低比重尿であり糖尿病には合わない。
✗ 2. 誤り
心因性多尿
心因性多飲症は精神的要因による過剰水分摂取が原因。水制限試験ではADHが正常に分泌され尿量が減少・尿浸透圧が上昇するため、本症例には該当しない。
✓ 3. 正しい
尿崩症
口渇・多飲・多尿(低比重尿)で水制限試験でも尿量が減少しないのは尿崩症に特徴的。ADH分泌低下(中枢性)または腎の反応性低下(腎性)により水再吸収が障害され、大量の希釈尿が排泄される。
✗ 4. 誤り
原発性アルドステロン症
原発性アルドステロン症は高血圧・低K血症が主症状であり、本症例の所見パターンとは一致しない。
ポイント
  • 尿崩症の診断には水制限試験が決定的。尿崩症では尿濃縮不能、心因性多飲症では尿濃縮可能
  • 糖尿病の尿は高比重(尿糖含有)、尿崩症の尿は低比重(希釈尿)で鑑別する
  • 尿崩症はADH低下→多飲多尿(5L/日以上)が特徴。治療はデスモプレシン(DDAVP)点鼻
  • 重要用語: 尿崩症, 水制限試験, ADH, 低比重尿, デスモプレシン を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 尿比重 水制限試験 鑑別ポイント
尿崩症 低値 尿量減少なし ADH低下/腎反応性低下
糖尿病 高値 尿量減少あり 尿糖陽性・高血糖
心因性多飲症 低値 尿量減少あり ADH正常分泌
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題73|次の文で示す患者で最も考えられるのはどれか。「35歳の男性。ロ渇、多飲、多尿(低比重尿)、水制限試験で尿量の減少はみられなかった。」 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題73|次の文で示す患者で最も考えられるのはどれか。「35歳の男性。ロ渇、多飲、多尿(低比重尿)、水制限試験で尿量の減少はみられなかった。」
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