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理由で解く 臨床医学各論

Q0438 腎・泌尿器疾患

出典:あマ指 第17回(2009) 問題85
問題
前立腺肥大症の症状で誤っているのはどれか。
選択肢
1 頻尿
2 残尿感
3 尿失禁
4 多尿
解答
正解4(多尿)
解説
✗ 1.
頻尿
✗ 正しい。前立腺肥大症では肥大した前立腺による膀胱刺激と残尿の増加により頻尿(特に夜間頻尿)がみられる。初期症状として夜間頻尿が現れることが多く、前立腺肥大症の代表的な症状である。
✗ 2.
残尿感
✗ 正しい。前立腺肥大症では排尿障害により膀胱が完全に空にならず、残尿感が生じる。残尿の増加は尿路感染症を起こしやすくし、さらに進行すると水腎症を来すこともある。
✗ 3.
尿失禁
✗ 正しい。前立腺肥大症の進行例では高度の残尿により膀胱内圧が上昇し、溢流性(いつりゅうせい)尿失禁をきたすことがある。膀胱が過度に充満して尿があふれ出る状態である。尿失禁を起こすとされている。
✓ 4. 誤り
多尿
多尿は尿量自体の増加(1日3L以上)を意味し、糖尿病や尿崩症でみられる症状である。前立腺肥大症では尿道の圧迫による排尿障害が本態であり、尿量自体は増加しない。頻尿(排尿回数の増加)と多尿(尿量の増加)は異なる概念であり、混同しないことが重要。
ポイント
  • 前立腺肥大症の症状は排尿障害(頻尿、残尿感、排尿困難、尿線細小化、溢流性尿失禁)であり、多尿は含まれない。
  • 「頻尿」と「多尿」の違いを正確に理解する。頻尿は排尿回数の増加、多尿は尿量の増加(1日3L以上)であり、前立腺肥大では頻尿はあるが多尿ではない。
  • 多尿をきたす代表的疾患は尿崩症(ADH分泌低下)と糖尿病(浸透圧利尿)である。
  • 重要用語: 頻尿と多尿の違い、前立腺肥大症、排尿障害、溢流性尿失禁、多尿(糖尿病・尿崩症) を正確に理解しておくこと。
比較表
用語 定義 代表的疾患
頻尿 排尿回数の増加 膀胱炎、前立腺肥大症
多尿 尿量の増加(1日3L以上) 尿崩症、糖尿病
尿閉 膀胱に尿が貯留し排出不能 前立腺肥大症
溢流性尿失禁 膀胱過充満で尿があふれ出る 前立腺肥大症(進行期)
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題85|前立腺肥大症の症状で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題85|前立腺肥大症の症状で誤っているのはどれか。
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