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理由で解く 臨床医学各論

Q0435 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題75
問題
排尿異常で適切でない記述はどれか。
選択肢
1 膀胱炎では頻尿になりやすい。
2 尿管結石では多尿になりやすい。
3 神経因性膀胱では切迫性尿失禁になりやすい。
4 前立腺肥大では尿閉になりやすい。
解答
正解2(尿管結石では多尿になりやすい。)
解説
✗ 1.
膀胱炎では頻尿になりやすい。
✗ 正しい。膀胱炎では膀胱粘膜の炎症刺激により排尿反射が亢進し、少量の尿でも尿意を感じて頻尿となる。頻尿は膀胱炎の代表的な症状であり、排尿痛・尿混濁とともに主要症状の一つである。
✓ 2. 誤り
尿管結石では多尿になりやすい。
尿管結石では結石による尿管の閉塞や刺激により激しい疝痛発作や血尿が出現するが、多尿にはならない。むしろ結石で尿管が完全に閉塞すると、患側の腎臓からの尿流出が障害されて水腎症を来し、無尿や乏尿となることがある。多尿は尿崩症や糖尿病など別の疾患の症状である。
✗ 3.
神経因性膀胱では切迫性尿失禁になりやすい。
✗ 正しい。神経因性膀胱では排尿をつかさどる神経の障害により膀胱の不随意収縮が起こり、切迫性尿失禁を呈する。排尿反射の制御が困難となるため、尿意を感じてから排尿までの猶予がなくなる。
✗ 4.
前立腺肥大では尿閉になりやすい。
✗ 正しい。前立腺肥大では肥大した前立腺が尿道を圧迫し、排尿困難が進行すると尿閉(膀胱に尿がたまるが排出できない状態)に至る。尿閉は前立腺肥大症の進行した段階でみられる重要な症状である。
ポイント
  • 尿管結石は疝痛と血尿が主症状であり、多尿ではなく閉塞による乏尿・無尿が起こりうる。多尿は尿崩症や糖尿病の症状である。
  • 各疾患と排尿異常のパターンを正確に対応させる:膀胱炎→頻尿、神経因性膀胱→切迫性尿失禁、前立腺肥大→尿閉。
  • 神経因性膀胱は排尿をつかさどる神経もしくは中枢が障害され、膀胱の機能障害を生じた状態であり、切迫性尿失禁の代表的原因である。
  • 重要用語: 尿管結石、疝痛、多尿(尿崩症)、頻尿(膀胱炎)、尿閉(前立腺肥大) を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 排尿異常のパターン
膀胱炎 頻尿、排尿痛
尿管結石 疝痛・血尿(多尿ではない)
神経因性膀胱 切迫性尿失禁
前立腺肥大症 排尿困難、尿閉
尿崩症 多尿
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題75|排尿異常で適切でない記述はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題75|排尿異常で適切でない記述はどれか。
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