学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0395

理由で解く 臨床医学各論

Q0395 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題89
問題
「72歳の女性。頻尿と尿意切迫感を主訴に来院した。尿一般検査と尿細菌検査に異常はなかった。腹部超音波検査で残尿はみられなかった。」考えられる疾患はどれか。
選択肢
1 急性膀胱炎
2 腎盂腎炎
3 過活動膀胱
4 腎結石
解答
正解3(過活動膀胱)
解説
✗ 1. 誤り
急性膀胱炎
急性膀胱炎では頻尿・排尿痛・尿混濁がみられ、尿検査で白血球増加や細菌尿が検出される。本症例では尿一般検査・尿細菌検査ともに異常がないため、急性膀胱炎は否定的である。膀胱炎の起炎菌は大腸菌が多い。
✗ 2. 誤り
腎盂腎炎
腎盂腎炎では悪寒戦慄を伴う高熱(38度以上)、腰痛、叩打痛がみられ、膿尿・細菌尿が出現する。本症例では尿検査に異常がなく、発熱もないため腎盂腎炎は考えにくい。
✓ 3. 正しい
過活動膀胱
過活動膀胱は尿意切迫感を主症状とし、頻尿や夜間頻尿を伴う症候群である。尿検査や細菌検査に異常がなく、残尿もないという本症例の所見は過活動膀胱に合致する。器質的疾患がなく、膀胱排尿筋の不随意収縮が原因であり、高齢女性に多い。
✗ 4. 誤り
腎結石
腎結石では疝痛発作(腰背部から下腹部への激痛)と血尿が典型的症状である。尿検査に異常がない本症例では腎結石は考えにくい。結石による痛みは非常に強い。
ポイント
  • 過活動膀胱は尿意切迫感を主症状とし、尿検査・細菌検査が正常である点が膀胱炎や腎盂腎炎との鑑別ポイントである。
  • 膀胱炎は膿尿・細菌尿あり、腎盂腎炎は高熱・腰痛・膿尿あり、腎結石は疝痛・血尿ありと、それぞれ特徴的な所見で鑑別できる。
  • 重要用語: 過活動膀胱、尿意切迫感、頻尿、膀胱不随意収縮 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 尿検査 細菌検査 特徴的症状
過活動膀胱 正常 正常 尿意切迫感、頻尿
急性膀胱炎 白血球増加 細菌陽性 排尿痛、尿混濁
腎盂腎炎 白血球増加 細菌陽性 高熱、腰痛、叩打痛
腎結石 血尿 正常 疝痛発作
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題89|「72歳の女性。頻尿と尿意切迫感を主訴に来院した。尿一般検査と尿細菌検査に異常はなかった。腹部超音波検査で残尿はみられなかった。」考えられる疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題89|「72歳の女性。頻尿と尿意切迫感を主訴に来院した。尿一般検査と尿細菌検査に異常はなかった。腹部超音波検査で残尿はみられなかった。」考えられる疾患はどれか。
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