学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0383

理由で解く 臨床医学各論

Q0383 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題73
問題
腎疾患で高血圧を特徴としないのはどれか。
選択肢
1 ネフローゼ症候群
2 慢性糸球体腎炎
3 急性糸球体腎炎
4 腎硬化症
解答
正解1(ネフローゼ症候群)
解説
✓ 1. 誤り
ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群は高血圧を特徴としない腎疾患である。四大徴候は大量の蛋白尿(3.5g/日以上)、低蛋白血症、高脂血症、浮腫であり、高血圧は含まれない。むしろ低アルブミン血症により有効循環血液量が減少し、低血圧傾向を示すことがある。ただし二次性ネフローゼ症候群では原疾患により高血圧を伴うこともある。
✗ 2.
慢性糸球体腎炎
✗ 正しい。慢性糸球体腎炎では高血圧が主要な症状の一つである。腎機能低下に伴うナトリウムと水分の貯留により循環血液量が増加すること、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の活性化により血管が収縮すること、これらにより高血圧を呈する。進行型では高血圧が顕著である。
✗ 3.
急性糸球体腎炎
✗ 正しい。急性糸球体腎炎では高血圧が主要5徴候の一つである。糸球体濾過量の低下により体液(ナトリウムと水分)が貯留し、循環血液量が増加することで血圧が上昇する。乏尿・浮腫とともに高血圧が出現し、重症例では高血圧性脳症を合併することもある。
✗ 4.
腎硬化症
✗ 正しい。腎硬化症は高血圧が原因となって発症する疾患であり、高血圧が特徴である。長期間の高血圧により腎細動脈に動脈硬化が生じ、腎実質が障害される。良性腎硬化症は軽・中等度の高血圧の持続により、悪性腎硬化症は拡張期血圧130mmHg以上の高度高血圧により生じる。
ポイント
  • ネフローゼ症候群のみ高血圧を特徴としない。他の3疾患(慢性糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、腎硬化症)はいずれも高血圧を伴う。
  • ネフローゼ症候群と他の腎疾患の違いを理解する:ネフローゼは大量蛋白尿による低蛋白血症が主体、糸球体腎炎は炎症による体液貯留が主体。
  • 高血圧の機序を整理:糸球体腎炎では体液貯留+レニン系活性化、腎硬化症では高血圧が原因かつ結果でもある悪循環。
  • 重要用語: ネフローゼ症候群、高血圧なし、大量蛋白尿、低蛋白血症、浮腫 を正確に理解しておくこと。
比較表
腎疾患 高血圧 主要病態
ネフローゼ症候群 なし(特徴としない) 大量蛋白尿・低蛋白血症
急性糸球体腎炎 あり 体液貯留・炎症
慢性糸球体腎炎 あり 持続的炎症・腎機能低下
腎硬化症 あり(原因) 腎細動脈硬化
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題73|腎疾患で高血圧を特徴としないのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題73|腎疾患で高血圧を特徴としないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手