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理由で解く 臨床医学各論

Q1269 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題74
問題
全身性エリテマトーデスの症状で適切でないのはどれか。
選択肢
1 蝶形紅斑
2 関節痛
3 ホルネル徴候
4 レイノー現象
解答
正解3(ホルネル徴候)
解説
✗ 1.
蝶形紅斑
✗ 正しい。蝶形紅斑(バタフライラッシュ)は鼻梁から両頬にかけて蝶が羽を広げたように広がる紅斑で、SLEの最も特徴的な皮膚所見である。日光暴露により増悪し、患者の約50〜80%にみられる。SLEの診断基準(ACR分類基準)にも含まれる重要な所見である。
✗ 2.
関節痛
✗ 正しい。SLEでは非破壊性の多関節痛が高頻度(約80%)にみられ、最も頻度の高い症状の一つである。関節リウマチとは異なり、関節の破壊や変形をきたさない(Jaccoud関節症を除く)。手指、手関節、膝関節などに移動性・対称性の関節痛がみられる。
✓ 3. 誤り
ホルネル徴候
ホルネル徴候(Horner症候群)はSLEの症状ではない。ホルネル徴候は交感神経の遮断による縮瞳・眼瞼下垂・眼球陥凹・無汗症を呈する症候群であり、肺尖部腫瘍(パンコースト腫瘍)、頸部手術後、脳幹病変などで出現する。SLEとは全く異なる病態に基づく神経学的所見である。
✗ 4.
レイノー現象
✗ 正しい。レイノー現象は寒冷刺激や精神的ストレスにより手指の動脈が攣縮し、蒼白→紫色→赤色と三相性に変化する現象である。SLE患者の約20〜30%にみられ、膠原病全般に伴いうる症状である。特に全身性硬化症(強皮症)では高頻度に出現する。
ポイント
  • SLEの主要症状は蝶形紅斑、関節痛、腎障害(ループス腎炎)、漿膜炎、血液異常、神経症状、レイノー現象など多岐にわたる
  • ホルネル徴候は交感神経障害(縮瞳・眼瞼下垂・無汗症)であり、パンコースト腫瘍が代表的原因でSLEとは無関係
  • SLEの関節痛は非破壊性である点が関節リウマチとの重要な鑑別点
  • レイノー現象は膠原病全般にみられうるが、特に強皮症で高頻度に出現する
  • 重要用語: ホルネル徴候、蝶形紅斑、レイノー現象、ループス腎炎、非破壊性関節痛 を正確に理解しておくこと。
比較表
SLEの主要症状 頻度 特徴
関節痛 約80% 非破壊性、移動性
蝶形紅斑 約50〜80% 鼻梁〜両頬、日光で増悪
腎障害(ループス腎炎) 約50% 予後を左右する重要臓器障害
血液異常 約50% 貧血、白血球減少、血小板減少
レイノー現象 約20〜30% 手指の三相性色調変化
漿膜炎 約30% 胸膜炎、心膜炎
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題74|全身性エリテマトーデスの症状で適切でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題74|全身性エリテマトーデスの症状で適切でないのはどれか。
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