学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0382

理由で解く 臨床医学各論

Q0382 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題71
問題
急性糸球体腎炎の症状で正しいのはどれか。
選択肢
1 多尿
2 細菌尿
3 血尿
4 糖尿
解答
正解3(血尿)
解説
✗ 1. 誤り
多尿
急性糸球体腎炎では多尿ではなく乏尿を呈する。糸球体の急性炎症により糸球体濾過量(GFR)が著しく低下し、1日尿量が400mL以下に減少する。乏尿によりナトリウムと水分が体内に貯留し、浮腫や高血圧を引き起こす。
✗ 2. 誤り
細菌尿
細菌尿は尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎など)の所見であり、急性糸球体腎炎ではみられない。急性糸球体腎炎は溶連菌などの先行感染後の免疫反応により発症するが、腎自体に細菌感染が起きているわけではないため細菌尿は認められない。
✓ 3. 正しい
血尿
血尿は急性糸球体腎炎の最も特徴的な症状である。糸球体の炎症により糸球体毛細血管が傷害され、赤血球が尿中に漏出する。コーラ色あるいは褐色の肉眼的血尿を呈することが多く、これが診断の重要な手がかりとなる。尿沈渣では赤血球円柱も認められる。
✗ 4. 誤り
糖尿
糖尿は糖尿病における高血糖状態で血糖が腎の再吸収閾値(約170mg/dL)を超えた際に出現する所見であり、急性糸球体腎炎とは無関係である。急性糸球体腎炎では糖尿はみられない。
ポイント
  • 急性糸球体腎炎の症状で正しいのは血尿である。多尿→乏尿、細菌尿→尿路感染症の所見、糖尿→糖尿病の所見と整理する。
  • 血尿の特徴を理解する:コーラ色・褐色の肉眼的血尿が特徴的で、糸球体性血尿(赤血球円柱を伴う)である。膀胱炎などの尿路系の出血(尿路性血尿)とは異なる。
  • 急性糸球体腎炎の典型的経過:溶連菌感染後1〜3週間→急性発症→血尿・蛋白尿・浮腫・高血圧・乏尿→3ヵ月以内に完全寛解(予後良好)。
  • 重要用語: 急性糸球体腎炎、血尿、コーラ色、乏尿、溶連菌感染 を正確に理解しておくこと。
比較表
尿所見の鑑別 血尿 細菌尿 糖尿
急性糸球体腎炎 ○(特徴的) × ×
尿路感染症 △(膀胱炎で軽度) ○(特徴的) ×
糖尿病 × × ○(高血糖時)
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題71|急性糸球体腎炎の症状で正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題71|急性糸球体腎炎の症状で正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手